インタビュー    
     
横関油脂・橋本東京支店長に聞く
第2四半期売上げは若干減に
創業70周年へ、海外 拡大目指す
 
     
 
 横関油脂工業㈱(本社工場・茨城県北茨城市)の橋本芳樹執行役員東京支店長は、今上期の業績概況と通期の見通し、今後の方針などについて弊紙のインタビューに応じた。

 横関油脂工業は精製ラード、ショートニング、シーズニングや香味油脂、プレミアムオイルなどの食品関連製品の生産量が80%を占め、残りが工業用・化学品の受託生産、プレミアムオイル、天然ワックス類、化粧品原料等の売上構成となっている。茨城工場ではミニプラントで小ロットでの委託加工や、2015年9月に竣工した第二工場ではケミカル関係の小ロットプラントが順調に稼働している。また、昨今の少子高齢化による内需の低迷から、現在進めている中期経営計画では、主にアジア、欧州向けに化粧品原料の販売を中心とする海外事業の拡大を目指している。来年創業70周年を迎える同社。国内事業のさらなる拡充とともに、中計目標で掲げた「海外売上高比率割」の早期実現に注力する方針。

 
橋本支店長はまず、第58期となる今期の第2四半期業績について
「売上高は19億2,200万円、販売量は7,450トンとなり、ともに前年同期を若干下回った。利益量では、ほぼ前年同期並みを維持している」とし、過去最高の収益を記録した前年と比べ、売上的にはやや苦戦を強いられている状況を明らかにした。これは、他の油脂各社と同様に原料高をはじめとする内外環境が昨年と様変わりし、逆風となっていることに加え、同社独自の要因として「一部の受託先の売上げが減少したことが影響したもの」としている。当初、今期の売上高は43億円の計画だったが、下期を前に39・3億円に若干の下方修正を行っている

売上げの八割を占める食品関連の現状については
「メインのラード事業については、原料となる豚脂の供給が依然としてタイトで、環境的には厳しい状況にある。2014年のPED(子豚の伝染性下痢症)以来、大手の加工食品会社に原料が流れ、レンダラーに入る原料が減少傾向にある。と畜頭数の減少、生脂の発生減などの局 があったことは確かだが、豚脂のタイトが継続しているのは、そうした理由によるものと理解している。こうした中、当社はPED発生時に混乱したマーケットの中で、いわゆるザラ場のお客様に対して、最大限の供給努力を行い、信頼を得た。今期も当社のラードの売上は堅調に推移している」と自信を深めている.
一方で、慢性的な供給ひっ迫に対しては
「ラードの需要は例年、夏場に減退し、10月以降に需要期を迎える。こうしたパターンを鑑み、安定供給を図るために、比較的余剰感のある時期に在庫を持てるようにして、原料生脂の供給確保に努力している」と強調し少子高齢化で国内の成長が難しい現状から、中期経営計画では海外事業の売上高を3割まで拡大するという野心的な目標を掲げている。一つの大きな核となるのが今年3月、シンガポールに現地法人「ヨコゼキ・シンガポール」を立ち上げたこと。女性営業マンを常駐させ、化粧品原料分野において、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシアなど東南アジア全 をターゲットに市場開拓を行っている。橋本支店長は「ワックス、エステルなどに加え、新規商材も積極的に紹介している。東南アジアは今後、大きく伸長する可能性が高いマーケットだ。現地法人を中心に、腰を据えて事業展開していきたい」
下期については
「約2年前から種を蒔いてきた菓子用油脂の販売が動き出す。上期の売上減少をカバーできるものと考えている」とした上で、来年、創業70周年を迎えることから「国内事業のさらなる収益拡大を目指すとともに、中計目標である海外売上高比率30%に向け、以前から注力している中国に加え、新たに立ち上げたシンガポールの現地法人を核に、早期の目標達成に向けて、全社を挙げて取り組んでいきたい」と述べ、インタビューを締めくくった。


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