新春特別インタビュー  
   
 理研農産化工(株)  
 鵜池直之社長に聞く  
 生産、営業での改革進め、収益回復を
   
 
 昨年、創業100周年という大きな節目を迎えた理研農産化工。今上期は、主力の製油部門が厳しい状況下にあるが、製造現場での改善の取り組み、さらには営業マンの意識改革を進めるなど、黒字回復への道筋は明確となっている。一方で、この1〜3月の最優先課題は、何と言っても積み残し分の油価是正。「値上げをやり遂げ、収益回復を目指す」と強調する。次の100年に向けて新たな一歩を踏み出した同社、鵜池直之社長に現状と今後の方針などについて話しを聞いた。

 
鵜池直之社長
——今期は厳しい業績となっているが。
「採算重視の製造・販売体制の確立、生産効率の改善や販売価格是正に取り組んだが、基幹事業である製油部門が大幅なコストアップに見舞われ、上期は赤字計上を余儀なくされた。原料相場、とくに菜種相場が高止まりしていることに加え、前年同期と比較した為替の円安が採算悪化につながっている。こうした環境悪化に対して、10月から再び、油脂製品の価格改定を実施。1定のご理解をいただいたことは確かだが、まだ道半ばである。値上げの遅れが上期の厳しい決算につながったことは間違いない。従って、この1〜3月も、積み残し分の油価是正に注力し、収益改善を図っていく方針だ」
――製油事業では、抜本的な改革に着手しているというが。
「製粉部門、肥料部門とも安定した収益となっている中、製油部門の苦戦が足を引っ張る形となっている。ただ、社長に復帰後、改めてアメーバ経営を導入。小集団を作り、リーダーを先頭にそれぞれが課題を明確にし、業務の改善に取り組んでいる。自らで考える仕組み作り、意識改革を進めている。一足飛びに成 が出るとは思っていないが、着実に変わりつつあると思っている。製油事業においてはまず、製造 での改革に着手した。全工程での作業見直しを徹底、搾油歩留まりの改善、また、製造ラインの効率化にも取り組んだ。さらに、新たに倉庫を建設、これまでの外部倉庫と比べ、製品在庫も柔軟に対応できるようになったことから、その時々の状況変化に合わせて製造ラインをフレキシブルに展開できるようになっている。この結果、製造現場においては、約8割の改善が進んでいる」
———営業面での取り組みについては。
「営業社員の意識改革に乗り出している。現在、製油、製粉、肥料の各部門を合わせて営業課長が10人いるが、外部コンサルタントによる課長研修を月1回の割合でスタートさせた。リーダーとしての自覚を改めて意識付けするとともに、統率力を強化するのが狙いだ。まずは、営業の中核を担う課長クラスの意識改革を進め、全社員に浸透させていきたいと考えている。もちろん、すぐに成 があがるなどといった甘い期待はしていない。一歩ずつ確実に進めていく方針だ。取り巻く内外環境は厳しさを増しているが、各種課題に対して真っ正 から取り組み、小手先だけの改革ではなく、理研農産の原点に立ち返り、収益改善を確かなものとしたい」
「理研の農産の原点と言ったが、やはり改めて地域密着を掲げ、足元を固め直し、当社の強みを発揮していきたい。九州という立地を十分に活かし、流 、そして消費者との距離を一層、身近なものとして、地域社会に貢献していきたいと思っている」
———最後に、改めて今年の方針について。
「まずは、引き続き製油部門の改革に全力で取り組み、収益回復を たす覚悟だ。そのためには、10月からの価格改定において、積み残した部分の値上げをこの1〜3月でやり遂げることが最優先課題である。コストに見合った価格での販売を徹底し、 期計画達成に向けて取り組んでいく方針である」。


  昭和産業(株)