㈱Jーオイルミルズ    11-12

 
 採算重視とコスト低減が奏功  
  厳しい環境も微減収増益
 松居副社長年初から値上示唆
 

 
 ㈱Jーオイルミルズ(東京都中央区・楳田純和社長)は11月10日、同本社17階会議室において平成27年3月期第2四半期の決算報告会見を開催した。当日は、取締役兼副社長執行役員の松居伸一氏、取締役兼常務執行役員の後藤康夫氏、財経部部長の大春道也氏が出席した。
 会見の中で営業概況を報告した松居副社長は、「搾油オペレーションの最適化で、オイル、ミール販売を適正化し、在庫を抑制する事が出来、適正価格での販売が出来た」と増益の背景を述べた後に、「下期については、急激な円安や、物流コストの高騰等から、搾油環境がより厳しくなる事が予想される。原料についてもベイシスの上昇で、思ったほどの相場下落を享受出来ない事から第4四半期については、ゴマ油、オリーブ油も含めて油脂製品の値上げをお願いする事になる」と述べ、上げ幅については言及しなかったものの年初からの油脂製品値上げを示唆した。
 会見では、冒頭に大春部長が決算概要を報告した。それによると、平成27年3月期第2四半期の連結業績は、売上高966億8,000万円(前期比5・1%減)、営業利益38億9,400万円(同42・0%増)、経常利益40億8,500万円(同35・3%増)、4半期純利益26億9,900万円(同53・8%増)の微減収大幅増益の内容となった。
 平成27年3月期第2四半期連結業績の概況について説明を行った大春部長は大幅増益の要因について、「10月23日に業績の修正を出している。修正要因と同じだが、消費税増税の影響が限定的であった事、採算を重視した販売、提案営業を強化した事。オリーブ油等の付加価値製品の販売も十分拡大する事が出来た事や工場コストの低減、原料、油、ミールのトータルオペレーションがうまく行えた事等が増益要因である」と語った。
菜種粕の配合率低下等
搾油環境に影響与える

 引き続き、後藤常務執行役員が直近の原料事情について説明を行い、「原料相場は、10月の初めに、シカゴ大豆がブッシェル当たり9ドル、カナダ菜種はトン当たり490カナダ・ドルの底値を付けたが、現在は大豆が10ドル台半ば、菜種が440カナダ・ドル台と大きく反発している。米国大豆は史上最高の豊作と言われている。一方では、収穫の遅れ、キャッシュの不足、ミール製品の需給の圧迫、ブラジルの作付けの遅れが上げ要因となっている。菜種においては新穀の減産と、買いが大きく入っている事で、大豆ミール、大豆、菜種の順に連れ高となっている。更なる懸念材料が円安である。過去1カ月で1米ドル=10円の円安が進んだと云う事で、単純に言うと為替によって原料のコストが一割上がった訳である」
 「原料の詳細は、米国大豆は90%の収穫が進捗している。需給が逼迫している事でベイシスは高くなっており、搾油環境圧迫の一つの要因となっている。ブラジルも降雨不足で作付けが大きく遅れている。本日、USDAの需給報告が発表されるが、一般的な見方は、現在単収が47・1ブッシェルとなっているが、これが上がる見 しになっている。需要 によって期末在庫がどうなるのか注視したい。菜種は、環境が良くなく春先は冠水があり、夏場には干ばつで単収が減少しており、昨年比20%減少する予想から、1500万トンの見 しが出ている。もう一つの調達先である豪州も同様に干ばつにより20%の収 減少と見られている。カナダ菜種の需要 では、国内搾油が115%、輸出が130%と云う事で、生産が少ない中で、需要が伸びており、相場が高い状態が続いている。この先、中国の搾油マージンが悪いと言われる中で、中国の買付け動向が相場に影響を与えてくる」
 「ミールの方は、上期と下期で状況が変化している。大豆、菜種ミール共に需給が緩んでいる。飼料生産はPED(豚の下痢症)の影響で1〜8月累計で対前年比95%。中でも豚用と牛用が90%に減少している。この状況下で需給が緩んでいるが、大豆は配合率が上がっており、改善している。菜種ミールの配合率は下がっており、今後の搾油環境に影響を与えてくる」と語り、下期の搾油環境がより厳しくなる事を示唆した。
 引き続き松居副社長が油脂事業の概況について報告を行い特にその中で、「売上減に関しては、3月の増税前の反動が4月以降に出た事が挙げられる。4月の家庭用一番マイナス幅が大きかったのは健康食品で、3月の販売が180%と大きく伸長し、その反動が出た。マーケットのシュリンクに合わせて、搾油を調整し、これに伴いミールの生産も減少した事から売上高が減少した。この中にあって、粉末油脂、業務用マーガリン、大豆タンパク〃まめのりさん〃の販売は前年を上回った。当社がぶれずに行って来た事は、搾油オペレーションの最適化で、原料購買、ミール・オイルの販売、在庫の適正化。在庫の圧迫によって売りをかける必要が無いように、心がけている」と語った。



 松居副社長が営業概況を報告