オリーブ油    

 
 イタリアの新穀生産大幅ダウン
 害虫被害で前年比半減予想
 相場高騰、スペインも大幅減産
 

 
 オリーブオイルの世界需給がタイト化しそうだ。14/15年産スペインのオリーブ油生産の大幅減産に加え、イタリアの生産量も半減する見込みであるため。両国とも天候不順による影響が大きく、とくにイタリアでは多雨に伴う湿気の多さから害虫被害が発生し、例年の30万〜35万トンを大きく下回る12万トン程度にとどまるとの見方が出ている。2大生産国の大減産で、現地相場は高騰。直近安値と比べ3〜4割値上がりしているという。
 まず、スペインだが、今月初旬段階でのサプライヤー筋の生産予想は75万トン。「雨が必要な時に降らないなど、オリーブの生育に適さない天候が続いた」(トレーダー筋)とされ、前年の160万トンから大きく落ち込む見 し。旧穀の収穫が遅くまで続いたこと、あるいは昨年の大豊作を受けたストレスも考えられるとしている。
 さらに深刻なのはイタリアで、14年産の生産量は12万トン程度にとどまるとの見方だ。こちらは、「今年全 に降雨が多く、湿気の多い天候となったため、オリーブバエの被害を受けた」(同)としている。農家では被害の拡大を最小限とするため、完全に成熟する前に収穫し、搾油してしまうケースが増えているといい、歩留まりの悪化は避けられないものとみられている。生産状況は南部が前年比半減といわれ、北部地域では8割減との見方も出ている。同国は例年30万〜35万トンの生産 とされており、半減以下に落ち込む可能性が指摘されている。
 トルコ、ギリシャ、チュニジアといった国々が前年を上回る生産 となっても到底、両国の大減産をリカバリーできるレベルにはない。このため、現地相場は減産予想が市場に流れて以来、大きく値上がりしている。
 イタリアでは今月初めにエキストラバージンの工場渡し価格が5・5ユーロ近辺まで上昇、4割近くの値上がりとなっている。スペインはキロ3・5ユーロ前後で9月あたりと大きな変化はないが、春先の2・8ユーロ前後と比べ25%ほど高騰している。為替の円安も加わることから、来年にかけてオリーブオイルの輸入価格が大きく跳ね上がることは確実な情勢となっている。
9月のオリーブ油輸入量5578トンに
前年比23%増、累計6%増で推移

 財務省が10月下旬に発表した今年9月分の輸入 関実績によると、当月の「オリーブ油」輸入 は5578トン(1トン未満4捨5入、以下同)となり、前年同月と比べ22・9%増となった。2カ月ぶりに伸長した。内訳は、「バージン油」が3941トンで同20・3%増、「その他オリーブ油」が1362トンで同31・8%増。その他分 油の輸入 は276トン。
 1〜9月累計では、「バージン油」が3万1542トンで前年同期比10・6%増、「その他オリーブ油」が1万633トンで同0・8%増。その他分 油1,279トンを加えたトータル輸入 は4万3,455トンとなり、同5・9%増で推移している。前期(13年4月〜14年3月)、金額ベースで300億円の大台を超えた家庭用市場は、消費増税後の反動減で4〜5月こそ売上げが前年同月を下回ったものの、6月以降は回復し、成長を続けている。7〜9月の4半期では物 で前年同期比114%と伸長し、4〜9月でも前年同期並みに戻している。
 当月の輸入金額は「バージン油」が20億9,490万4,000円、キロ当たり輸入単価は532円で前年同月と比べ50円安。「その他オリーブ油」は5億5,125万3,000円、同単価は405円で同77円の下げとなった。前月との比較ではバージン油が9円安、その他は24円上がっている。 今週のシカゴ穀物相場見通し 買戻しでコーン高も大豆下落 今週のシカゴ商品取引所(CBOT)のトウモロコシ先物相場は、買い戻しの動きが継続し、堅調に推移しそうだ。ただ、さらに買い上げるには材料に乏しく、上値では農家の売りが活発になり、上げ渋る可能性もある。アーチャー・フィナンシャル・サービシズのグレッグ・グロー氏は「大豆は下落が続き、トウモロコシは堅調かレンジ相場」との見 しを示した。 10日に発表された11月需給報告では、米国産トウモロコシはイールド、生産高ともに下方修正され、上方修正を見込んだ市場予想を下回った。大豆はいずれも上方修正されたものの、市場予想には届かなかった。 トウモロコシはこの発表を受けて先週はおおむね堅調に推移した。大豆は、需給報告で期末在庫が市場予想を上回ったことから下落。その後、反発したが、節目の1100セントを1月きりが抜けられなかったことで、利益確定売りが先行した。