日清オイリオグループ㈱

 
 今村社長が中間決算の概況説明  

 
 日清オイリオグループ㈱(東京都中央区・今村隆郎社長)は18日、同本社11階会議室で「2015年3月期中間決算説明会」を開催した。当日は、今村隆郎社長が決算概要と2014/16年度中期経営計画の取組みなどにつ いて説明を行った。
 説明終了後のクエスチョンタイムでは、取締役・常務執行役員の吉田伸章氏が、弊紙記者の価格是正の質問に答え、「後期10〜3月については、搾油原料の高騰や急激な為替の円安で、油脂製品の価格是正を行わざるを得ない状況にある。値上げ幅については精査中だが、近々に価格是正のお願いを発表をする事になる」と答え、新年からの値上げに向け、年内に何らかの動きがあることを示唆した。
 また、当期中間決算の減収大幅増益の要因について今村社長は、「中糧日清(大連)有限公司(旧大連日清製油)が今期から持分法適用関連会社になった事で、39億円の減収要因になったが、営業利益では3億円の改善要因となった」と述べた上で、経常利益31億6000万円(前期比50・0%増)の大幅増益の背景については、「国内加工油脂が大幅に改善した。特にショートニングやチョコレート用油脂等を中心に販売が堅調であった。ISF社も欧州向けスペシャルティ商品に販売構成をシフトした事が大幅に利益面で貢献した」と語った。
 今村社長は冒頭に、中間決算の概要について触れ、「昨年2014年からスタートした2014/16年度中期経営計画の取組み状況と、2015年3月期中間決算について話しをしたい。まず、今期中間期の連結売上高は前期比2・6%減の1582億1600万円、営業利益が53・1%増の30億8500万円、、経常利益が50・0%増の31億6000万円、4半期純利益が128・4%増の18億9600万円となった。減収要因は、旧大連日清を昨年まで連結子会社に含んでいたが、前期末に持分法適用関連会社に変更した事が影響した。利益については、油脂・油糧事業の増益と加工油脂事業の改善により前年同期を大幅に上回った」と述べた。
 今村社長はセグメント別の状況について「国内の油脂事業は、4月以降消費税増税の反動があったものの、7月以降は順調に回復した。しかしながら販売価格については、上げる局面において原料相場が下落した。価格交渉が難航し、想定していた利益が確保出来なかった。加工油脂事業については、大幅な改善をみた。国内事業については、ショートニング、チョコレート油脂等の販売が堅調に推移し、収益が改善した。さらに中心となるISF社は構造改革を進めた結果、収益体質に転換し、企業全体の増収増益を実現した。ファインケミカル事業については、増収減益となった。化粧品原料については、大手ユーザー向け、国内向けについては販売が好調に推移し、利益、販売額共に前期を上回った。しかし、中鎖脂肪酸については、販売量、売上高で前年を上回ったものの、利益面で円安による原材料価格の上昇で、前年を下回った。また、IQL社はスペインの国内向け販売が好調で、売上げ利益共に前年を上回っている。ヘルシーフーズ事業については、消費税増税による駆け込み需要の反動や異常気象での野菜高騰による需要の減少で、ドレッシング・マヨネーズ類が、販売数量、売上高共に前年同期を下回ったが、適正価格での販売に努めた結果利益面では前年同期を上回った。特保食品・治療食品についても同様の影響から売上高、利益面で前年同期を下回る結果となったが、高齢者食品については売上高、利益共に前年同期を上回った。子会社のもぎ豆腐店については、国産大豆の高騰で利益面で前年同期を下回った」と語った。
 同社長は、通期の業績予想については、「売上高3260億円、営業利益64億円、経常利益60億円、当期純利益28億円としている。この数値は、5月の決算発表時に開示した数字と変更はない。下期における事業環境は、原料高や円安によるコストアップで、非常に厳しい状況になっている。第24半期までの利益は通期に対して満足のいく内容ではないが、設定した目標に向かって全社を挙げて取り組んでいきたい」と語った。
 今村社長は最後に、本年度からの中期経営計画の取り組みについて語り、「加工油脂事業の目標は、国内市場の拡大、ISF社の収益増大、アジア戦略の推進で経常利益30億円の達成。国内にあっては、既存の取引先、新規取引先に積極的な提案により売上数量、金額を伸ばす。大東カカオとT&Cについては、アジア地区でのパートナー選定や乳業メーカーとの連携で取引拡大を進める。ISF社については、顧客ニーズに対応した製品開発・提案の実施CBE(チョコレート用油脂)等の高付加価値製品の拡販、原料安定調達に向けたサプライヤー開発を推進する」と述べた上で、生産・物流のコストダウンについては、「2015年度に2012年比30億円のコストダウン体制の構築を図る。内訳は、需給バランスの適正化で3億円、磯子事業場の再構築で6億円、西日本拠点における生産・物流機能の再構築で2億円、グループ子会社の機能、役割の整理で3億円、共同配送活用で5億円、生産における総合的コスト競争力の強化で11億円となっている。2014年度までに18億2400万円のコストダウンを実行する。また、商品開発については、油脂の構造と栄養機能の新たな潮流をリードする研究を行い、予防医療分野での活用に繋げる。中央研究所を磯子工場内に移転し、研究開発機能と生産技術機能との融合を図る」と述べた。