かどや製油㈱    

 
 第2四半期決算後の会見開催
 急激な円安で環境悪化も
 他社との価格差拡大で模様見
 

 
 かどや製油㈱(東京都品川区・小澤二郎社長)は先週末の11月21日、東京・西五反田の東京酒楼において、記者会見を開催し2015年度3月期第2四半期決算発表後の事業概況について説明を行った。
 当日は、かどや製油から小澤二郎社長、佐野雅明専務以下、4人が出席した。
 因にかどや製油の第2四半期の決算内容は、売上高116億4,100万円(前期比3・5%)増、営業利益5億8,400万円(同48・0%減)、経常利益6億7,100万円(同47・9%減)、四半期純利益4億500万円(同47・2%減)の増収減益の決算内容となった。
 会見の中で、ゴマ油の販売環境について触れた佐野専務は、製品の価格是正について、「先般のIR報告会の時に想定した為替相場と、現在は違う状況になっている。ここまで急激な円安になるとは考えておらず、対応が出来ない状況にある」と述べた上で、「過去1〜2年に亘り、シェアダウンまでして、値上げを実施してきたが、結果的に当社より安く売ったところがシエア確保している。業務用については今年2回の値上げアナウンスをして6月1日に問屋向けで予定 り値上げを行い、もう一回は年内にやるつもりだったが、競合他社は3、4月に値上げの発表をしたが、結 的には6月1日からの後追い値上げとなったものの、実勢化出来ずに、当社との売値の価格差が広がった。業務用については、2回目の値上げを発表すると、他社との価格差が広がるだけで、何のプラスにもならず、これ以上の値上げは出来ない状況にある」と語り、当 は様子見を継続する事を明らかにした。
 冒頭に挨拶を行った小澤社長は、直近のゴマ油業界の状況について、「昨今の急激な為替の円安で、今後、どうやって対応していけば良いか分からない。同業他社では廃業しているところもあるのに、のんびり構えている様な気がする。まだ、値上げの交渉を行っているところもあるが、割と緩慢な対応をしている。為替も円安に振れるのは1円単 で、円高に戻すのは銭単 となり、流れは円安である。余りパッとしない年末を迎えている」と語った。
 今期上半期の事業概況について報告した佐野専務は特にその中で、「例年25億、27億円あった営業利益が 期で14億円に落ち込もうとする中、値上げは避けては れないと考えている。しかし、現状を見ると過去1〜2年当社はシェアダウンをしてまで値上げを行ってきた。現状のゴマ関連商品の価格推移をみていると、ゴマの業界で黒字を挙げている企業は少ないと言える。日本の和食を支えるゴマ業界が、こんな事で良いのかと考えてしまう。安売りする姿勢があるかぎり業界は良くならないと思う。結果的に何が起こったかと云うと、仙台でも自主廃業された所がある。今後もこのままでは、事業継続出来ないメーカーは増える事が考えられる。円安で生産コストが上がる事は避けられないが、それよりも適正価格で販売する事が優先課題である。もちろん自分達だけで、値段は決められなく、大手スーパーからの圧力もあり、日本全体が作り出しているデフレによって弱い部分が苦しんでいる様に見える」と述べた。
 業務用ゴマ油の需給状況については、「足下の11月の問屋向けの需要は、極めて低迷している。これは、レストラン、外食等の宴会需要が悪化している為である。居酒屋も調子が悪く、単価の高いゴマ油の使用 を減らしている。ただ、年末に向けて安売りすれば、販売 が増える状況にもない。安売りすると流 在庫が増加するだけである。ゴマ油は消化されない状況で、問屋も補充買いしかしない。年末に向かって値段を下げても何の意味もない状況にある。我々が得意とする中華料理、韓国焼肉店での宴会が減少している」と語り、業務用ゴマ油の需給環境が悪化している事を示唆した。
 佐野専務は家庭用については、「家庭用純正ゴマ油については、11月も前期をはるかに上回る状況にある。過去2年間、拡販条件も整理して、建値も値上げし、特売価格を上げてきた事により、数 は落ちたが、PBや調合に流れていたゴマ油が、かどやに戻り、10、11、12月の 販店の特売の引き合いが増加して、前年を大きく上回る数 が見込める状況になってきた。これはポスデータにも出ていて、今年の2月を底にして順調にマーケットシェアを回復している。今後も特売の以来があったら柔軟に対応していく。ペットボトルの400gが定着しており、来年中には瓶を無くしいく」と語った。
 佐野専務は輸出用ゴマ油については、「輸出は、台湾メーカーの偽装問題もあって、当社にシフトした事もあり好調で、IRでも述べたが4〜10月で、数量で101%、金額で115%を達成した。8月に8〜10%の値上げを行ったが、年末に向け旧正月前の船積みが最盛期であるが、値上げの影響が少なく順調に推移しており、今通期の総売上げの15%が輸出で見込める」と語った。



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