日加菜種協議    

 
 カナダ菜種生産1498万トンの見通し
    前年実績から17%減少に
 油分44.5%、クロロフィル値悪化
 

 
 日加菜種協議日本代表団は26日、東京・霞が関の農水省で記者会見し、11月11日に都内で開催された「第38回日加菜種協議」の概要を説明した。会見では、小池賢二氏(日本植物油協会国際部会長、日清オイリオグループ製油事業部マネジャー)、原尚敬氏(油糧輸出入協議会雑原料委員長、三井物産穀物物流部米麦・油糧種子室長)、水野毅氏(日本植物油協会技術部会長、昭和産業生産技術部油脂技術グループ主席技師)、日本植物油協会の齋藤昭専務、油糧輸出入協議会の大橋幸多専務理事、荒本和文事務局長がカナダ側から示された14/15年のカナダ菜種の生産・需給見通し、品質などについて報告した。
 生産量については、1,498万1,000トンの見通し。過去最高を記録した前年の1,810万3,000トンと比べ17%の大幅減となったものの、カナダ統計局の直近(10月3日)の予想である1,408万トンは上回った。
 今クロップは、全般に冷涼・湿潤な天候となり、一部で作付けの遅れ、また、生育期には洪水あるいは乾燥に見舞われた地域もあり、単収の低下につながった。単収はエーカーあたり34・8ブッシェルと、やはり過去最高となった前年の40・3を大幅に下回った。収穫 積が作付面積に対して100万エーカー程度減少したのも洪水の影響という。
 需給見通しについては、生産 に繰越在庫250万トン、輸入を加えた1,760万トンが総供給 。これに対して、需要は国内搾油718万トンで前年比2%増、輸出量769万トンで同14%減を見込む。いずれも夏に行われた予備協議の水準を下回るものだが、国内搾油については「潜在キャパは1,000万トンとされており、今回示された数字から増加する可能性もあるのではないか」(齋藤専務)。また、「昨年ほどではないが、搾油マージンはそれなりにとれており、保守的な数字」(原氏)と指摘している。輸出については、価格競争力のあった豪州産を手当てしたとされる中国の買いが減少するためとしている。
 この結果、期末在庫 は240万トンの予想で、前期末の250万トン並み。需給は引き続きタイトとは言えないが、国内搾油が増える可能性もあり、収穫の遅れなどがあった場合、端境期における供給を考えると、決して楽観できる数字ではない。
 品質については、No1グレードが前年を下回る82・3%。油分は平均44・5%で、前年の44・8%から若干低下したが、「理想的とは言えないまでも、かなりよい値である」(カナダ側)という。逆に、たん白質含有率は19・5%だった13年産に対して20・3%と上昇している。クロロフィルは16・6ppmで、前年の13・1ppmから悪化している。
 今冬に船積み遅れなどを招いたカナダ国内の物流問題については、カナダ政府が鉄道会社に課した穀物輸送に関する時限立法がこの12月で終了することから、再び物流の停滞が懸念されるところ。カナダ側は「政府が法律を延長しない限り、最少貨物 等の義務はなくなるが、鉄道会社は昨年の経験を踏まえ、対応すると考えられる」と楽観視。日本側では「何か起きると想定していた方がよいのではないか」(原氏)との受け止め。
 なお、来年度の作付けに関して、カナダ側は変動要素が多く、現段階で予想するのは難しいとした上で、「農家の収益状況は厳しいと見込まれる。菜種は資本投下集約率が高く、コストがかかることから、より集約率の低い作物へ転換する可能性も高い。マニトバの農家の動向をみると、大豆への変更が種子の確保の動向からもうかがえる」とし、1,900万エーカー程度に減少する可能性を指摘している。



 日華油脂