加工用油脂

   
 7〜9月渡しローリー物商談  
  値上げられず概ね据置き
 ミール安で下期の採算が悪化
 

 
 本年の4〜5月に掛けてのシカゴ大豆(旧穀)の需給逼迫から、シカゴ大豆相場はブッシェル当たり14ドル台を付け、製油メーカー各社は4、5月に掛けて斗 300円、家庭用・加工用でキロ当たり20円の値上げを打ち出していた。
この様な環境の中で行われていた4〜6月渡しローリー物商談(菜種・大豆白絞油バルク積み)商談は、消費税増税前の駆け込み需要の反動もあって、需給が緩慢になり、値上げどころかキロ当り5〜10円の値下げで決着していた。
この様な背景に加え、10〜12月渡しの「大豆粕」商談が、前期商談に比べ、トン当たり8000円(8・8%)の大幅値下げで決着し、下期の採算がより悪化する見 しの中で、7〜9月渡しローリー物商談は、積み残し分(キロ当たり20円)の清算を念頭にして行われた。
製油メーカー筋は24日、関東地区の大手加工油脂メーカー向け、7〜9月渡しローリー物商談が、前回4〜6月渡しの平均決着価格と概ね同値据置きで9月初旬に決着していた事を明らかにした。 「前回の値下げ商談で、成約をスキップしたユーザーについては、価格調整の意味でキロ5円程度の値下げを行ったところも一部で見られた」(製油メーカー加工油脂営業責任者)としている。
直近の4半期商談は、昨年末の10〜12月、本年1〜3月、4〜6月と3・4半期連続で値下げ決着していた事から当期は値上げで臨んだものの1億トン超えの米国大豆の豊作見通しによるシカゴ相場の急落で、カウンターパンチを受ける形となった。
米農務省(USDA)の9月11日発表による米国大豆の需給報告では、イールドの上昇から、新穀大豆の生産見 しは39億1300万ブッシェル(約1億650万トン)と史上最高の生産見通 しを更新した。
豊作見通しを背景にシカゴ大豆相場は、10ドルの下値抵抗線をあっさり割り込み981・50セントと約4年ぶりの安値を付けた。この相場水準は、春先の同1440ドルに比べ、30%以上の下落になる。
加工用の主要油脂になる菜種油原料についても、9月上旬のウィニペグ穀物の菜種相場が、トン当たり413カナダドル台と、春先の同453カナダドル台に比べ、10%程度下落している。
10〜12月渡し積み残し清算図る
シカゴ急落下最低でも価格維持

製油メーカー筋は同日、関東地区の加工油脂メーカー向け10〜12月渡しローリー物商談の見 しについて明らかにした。
今回7〜9月渡し商談では、4〜6月期で不調だった値上げ(バルクでキロ20円)分の積み残しを抱えたままの商談入りとなることから、製油サイドとしては値崩れだけは避けたい所である。
しかし、米国では大豆の収穫が始まっており、相場が大きく反落する事は考え難い局 が予想され、業績不振の加工油脂メーカーの値下げ要請は避けられない情勢で、7〜9月商談では、先安を見込んで成約 を1割程度減らしたところも出ている。
これに対してベイシスの上昇等から、原料相場ほど入荷原料価格が安くないことや、新穀原料が本格的に搾油されるのは年明けからである事等から、製油メーカーとしては、値下げは避けたいところである。いずれにしてもミール製品の価格下落から下期の製油メーカーの採算はより厳しくなる事は間違いない。