南米の魚粉市況

   
 ペルー産のアンチョビー魚粉  
  高値で8万トンの未売在庫 
 需給緩和感で相場1900ドルに軟化
 

 
 南米ペルーのアンチョビー(カタクチ・イワシ)2014年前期シーズンは8月5日に終了し、全海域が禁漁期入りしている。最終的な総漁獲 は172万トンで、前期の漁獲枠253万トンに対する達成率は68%に留まった。
 後期シーズンの解禁時期については現在、IMARPE(ペルー漁業省資源調査局)の資源調査船2隻が調査中で、10月初旬には後期シーズンの漁獲枠が見えてくるが、一方ではアンチョビーの資源 が400万トン(例年は1000万トン程度)と少なく、漁獲高が25%と見積もると、100万トンを切る漁獲水準となる。
 因に2013年の後期シーズンの漁獲枠は230万4000トンで、漁獲高は228万133トン(達成率99・0%)とほぼ、漁獲枠を消化している。
 専門商社筋は9月25日、ペルーの前期シーズンのアンチョビー漁獲が低迷し、水産用のハイグレード(蛋白67%ヒスタミン1000)が、7月下旬でトン当たりC&F2000ドルに高騰した事から需要が低迷し、ペルー現地では7~8万トンの未売在庫が発生している事を明らかにした。
 これを受けて、現地では輸出向け魚粉需給に緩和感が出ており、魚粉相場が、8月上旬に比べトン当たり100ドル(5・0%)程度軟化し、同1900ドルで推移している。
 ただ、日本では為替の円安が進んでおり、「100ドル程度下がっても、為替の円安で相殺されており、日本での岸着価格は、水産用が置き場渡しで、トン当たり22万円近い価格になり、とても手当て出来る水準ではない」(専門商社フィッシュミール買付け責任者)として、国内の養殖魚向けには、調整ミールが多用されている事を示唆した。
 今後の相場見通しについては、「養殖魚向けの水産飼料会社は、年内の魚粉の手当ては済んでいると見られるが、輸入価格の高値から調整ミールを厚めに使う事になる。ただ、来年4月以降は輸入品を買わざる得なくなるが、日本の意向価格は同1500ドル中心の水準で、ペルー相場が高値水準を維持する事になれば、ペルー産を避けて、インド、ベトナム、タイ、インドネシア等の東南アジア産魚粉の比率を高める事になる」(同)として、ペルーの後期シーズンのアンチョビー資源回復に期待を示した。
北チリ9月24日アンチョビー解禁
養鰻用ジャック魚粉日本3000トン成約

 一方のチリの漁獲状況は、7月21日から抱卵期で資源保護の為に禁漁期入りしていた北部のアンチョビー漁が9月24日に解禁された。漁獲状況については今後判明してくる。
 南チリ産のジャックマカレル(大型の鯵)漁については、大半が生鮮向けで、 詰めにしてアフリカ等に輸出されて、養鰻向けの魚粉生産は皆無になっていた。
 今年については、ナイジェリア向けの缶詰め需要が低迷し、漁獲 の25%程度が粕落ちした模様である。ただ、相場はトン当たり2900ドルの高値となっている。
 日本では、池入れ用のシラスウナギが25トンに倍増。ジャックマカレル魚粉の需要が増加し、高値ではあるが全体で3000トン程度の成約があった模様である。