パーム油

   
 マレー相場先週は堅調な動きに  
  FOB価格700ドル台を回復
 輸出増、生産減で在庫減少観測
 

 
 マレーシアのパーム油相場は、9月後半にかけて堅調な動きに転換した。輸出需要が回復していることに加え、8月の生産量が伸び悩み、在庫が減少するとの見方が支援要因となっている。先物市場は先週後半、2,200リンギ台に乗せ、FOB価格も3カ月先物は約1カ月半ぶりに700ドルを回復した。また、先週末、インドネシアが10月のパーム原油輸出関税をゼロにすると発表したことも強材料となった。ただ、シカゴ大豆の弱さは今後も絶えず圧迫要因となりそうで、上抜けする状況でもない。26日の先物市場は12月きりで前日比20リンギ安の2177リンギ。FOB価格はRBDパーム油で12月積み700ドル前後で推移している。
 先物相場は8月末には1,929リンギまで下落。1,900リンギ割れも視野に入ったものの、マレーシア政府が9、10月のパーム原油の輸出関税撤廃を発表したことで風向きが変わった。9月入り後は2,000リンギ台を回復し、月後半にかけては輸出需要が大きく回復したことを受けて堅調な動きに転換した。
 SGSによると9月1~25日までのマレーシア・パーム油輸出 は128万6,901トンで前月同期(95万6,092トン)と比べ34・6%増となった。主な国 内訳は中国が14万6,750トン(前月同期7万1,520トン)、EUが23万6,362トン(同15万1,795トン)、インドが42万5,890トン(同32万7,936トン)、パキスタンが1万4,500トン(同4万50トン)、米国が6万60トン(同5万4,925トン)など。ITSによると127万8,703トンで同(98万6,931トン)比29・6%増。中国が12万1,720トン(同11万6,240トン)、EUが26万140トン(同12万9,850トン)。祭事を控えたインドの買いが増大。輸出関税撤廃も奏功したものとみられ、関係筋によると、今年度のインドのパーム油輸入 は過去最高の900万トンに達するとしている。 
 このほか、200万トン超えまで積み上がった在庫 が減少するとの観測も強材料に。MPOA(マレーシア・パーム油協会)によると、9月1~20日までの生産 は前月同期比12・2%減。まだ増産期にあるだけに、市場はこの生産減少を想定外のものと受け止めたという。
 ファンダメンタルズでは、生産伸び悩み、輸出増加による在庫減少観測が相場を支える一方、過去最高の豊作が見込まれる米大豆安は今後も絶えず圧迫要因となることは間違いない。また、輸出関税撤廃は10月までとなっていることから、この政府策による相場押上げは短期的なものにとどまるとの見方もなくはない。
 一方で、11月からは減産期に入ることに加え、今年1~3月にかけての乾燥天候が影響し、年末から年明けにかけて生産が減少すると見る向きもある。乾燥の影響は早ければ6カ月先ぐらいから出るとも言われており、 常の減産期に比べ、減産の幅が拡大する可能性も指摘されている。