原料綿実油
   中国飼料用代替で買い入れる  
 岸着C&F400ドル更に上昇
 伯16/17クロップ作付減少へ
     
   本年9月に中国が飼料用のDDGS(トウモロコシエタノール蒸留粕)の輸入関税を引き上げた事で、同国が代替原料として豪州産やブラジル産綿実に買いを入れている事から綿実の国際相場が強含んでいる。
  綿実油メーカー筋は先週22日、端境期に入っているブラジル産綿実が、豪州産や米国産に追随して綿実価格がトン当たりC&F400ドルと、1カ月前に比べ更に25ドル(6・7%)上昇している事を明らかにした。
 豪州は、本年8~10月の降雨が十分であったため灌漑用水を供給するダムの貯水率が大幅に改善し、2016/17年クロップ(収穫3~5月)の生産 は93万トンの予想と、2015/16年クロップの64万トンに比べ、大幅な増産が見込まれている。
 ただ、2016/17年産については、中国が飼料用の買付けを進めていることで、豪州産のトン当たりC&F価格は、11月中旬の中間値で420ドルに上昇しており、搾油原料として手が出せない価格水準になっている。
 中国が豪州産綿実の買付けを進めている背景には、前述した様に今年の9月に同国がDDGSの輸入関税を33・8%引き上げ、付加価値税を含めると50%近い税が掛かる事から、飼料向けにDDGSの配合率を減らし、代替原料として綿実を買い付けているものと見られている。
 日本の綿実油メーカーが原料の9割近くを買い付けているブラジルの需給状況については、今年の5~8月に収穫が終了している2015/16年クロップの綿実生産 が、マットグロッソ州の干ばつの影響等から、本年2月に予想された226万6,000トンを32万9,000トン(14・5%)下回る193万7,000トンに止まっている。
 新穀の2016/17年産クロップ(2016年11月~17年1月作付、17年5~8月収穫)については、世界的な綿花余剰感や、干ばつに伴う土壌水分不足により、大豆やトウモロコシへの作付シフトが進むと見られている。
 11月の全ブラジルの作付面積、生産量は共に前10月予想から下方修正されている。
 11月に発表された2016/17年クロップの州別の作付面積と生産量予想は、マットグロッソ州が作付面積60万4,000ヘクタール(対前月予想比99・5%)、生産量が142万8,000トン(同99・4%)。バイヤ州が同20万2,000ヘクタール(同100・0%)、同46万トン(同100・0%)。
 ゴイヤス州が同2万9,000ヘクタール(同100・0%)、同7万2,000トン(同100・0%)、その他が同8万2,000ヘクタール(同95・3%)、同19万3,000トン(同96・5%)。ブラジル合計が同91万7,000ヘクタール(同99・2%)、同215万8,000トン(同99・3%)となっている。
 現在入荷中の2105/16年産綿実については、バイヤ州やマットグロッソ州における干ばつによる生産 の下振れにより、現地の搾油メーカーや飼料業者による の取り合いが生じており、相場は高騰している。
 日本向けについては「ブラジル 貨レアルや海上運賃も高止まりしている事から、日本着の唱え価格は、前月から更に上昇している。また、2015/16年産は新穀の時期は、油分も18%近くあったが、端境期までに3ポイント程度ダウンしており、ブラジル産についても、相場上昇に加えて搾油コストも上昇する事になる」(バルク販売責任者)としている。
 



  2016年通関