製油各社
   今上期はコスト低減で大幅増益
   原料上昇、急速な円安に懸念
 採算悪化へ、油価の立て直し急務
     
   製油各社の今上期は、原料安と為替の円高がコスト改善に直結したことから、各社とも大幅増益で着地した。米国大豆、カナダ菜種とも昨年後半から相場は総じて落ち着いた展開。加えて前期、業界を苦しめた為替が100円台前半の円高で推移したことが、原材料コスト低減に寄与し、好決算の最大要因となった。一方で、原料相場と為替は下期に入って1転、追い風が逆風に変わっている。史上最高の豊作予想にもかかわらず米大豆、カナダ菜種とも相場は上昇。為替は再び円安に振れ、1〜3月後半から来期にかけて、搾油採算の悪化が大きな懸念材料に急浮上している。このままいけば、コストアップは確実。下げ過ぎ感の強い油価の立て直しがいま、製油各社の取り組むべき最大の課題となっている。
 今第2四半期決算は、引き続き増益基調を維持し、各社とも好決算で終わった。日清オイリオグループの第2四半期は減収も営業利益は55億円で前年同期比77・5%増。Jーオイルミルズも減収ながら営業利益は33億円で同116・4%の大幅増となった。昭和産業の油脂事業も営業利益12億円で同109・1%増。中堅各社では、前年同期に赤字だったボーソー油脂、理研農産化工の中堅メーカーも大幅増益となり、黒字転換を たした。原料相場が全 に値下がり。前年同期に120円台だった為替が円高に振れ、100円台前半で推移したことが採算の改善につながった。日清オイリオグループによると、原料コストについては、前年同期と比べ大豆16億円、菜種20億円、為替27億円の改善で計63億円の増益要因となっている。
 一方で、米国大豆、カナダ菜種とも史上最高の豊作が見込まれる中にあって、先物相場はいずれも上昇。シカゴ大豆は10ドル超え、ウィニペグ菜種は520〜530カナダドルと高値圏に入っている。また、下期に入って、原料相場の楽観論が後退しつつある時に、ある意味、大きな誤算だったのは為替の円安。米大統領選でトランプ氏が当選して以降の急速な円安は、想定外のコストアップ要因となっている。
 原料相場、為替とも、上期までのフォローから一転、このままいけば1〜3月から新年度4〜6月にかけて、大きなアゲインストとして製油業界に重くのしかかってきそうな状況に変わってきている。ここで、問題となってくるのが油価の下げ過ぎ感。前期後半からのコスト低減を背景に「ここにきて、必要以上に値下がりしている」(流 筋)ことは確かで、コストアップが現実味を帯びてきている中、油価の下げ止めと立て直しへの取り組みが製油各社にとって急務となっている。1〜3月は何とか乗り切れるにしても、このままの油価水準では、新年度に禍根を残すことになる。
 



  16年輸入通関