国産原料油脂
   12月渡しの米油ローリー物商談  
  年末需要堅調で据置き決着
 中性油コスト環境上昇で模様見
     
   米国大統領選で、予想外のトランプ氏が当選し、経済変化時に強い円が買われるかと思われたが、米国の利上げ観測からドルが買われ、10円以上の円安となり、1〜3月の搾油コストに上振れの懸念が出ている。
 ただ、商談が終盤にきている10〜12月渡しの大豆油、菜種油ローリー物商談については、トランプショック前の為替の円高と、米国、カナダの豊作を背景にした相場軟化から、値下げの圧力が強く、値下げ商談の様相となっている。
 コメ油メーカー筋は週明けの5日、この様な環境の中で行われていた12月単月渡しの「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、値下げ圧力の中で、年末の需要期による出荷好調を背景に、前回11月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 今回の据置き決着で国内の2016年12月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり235〜236円で流 する事になる。
 大手製菓メーカー向けの10〜12月渡し四半期商談では、10月渡し時に、猛暑の収束で原油の酸価が下がった事や円高による輸入原油価格の下落で、製油コストが下がった事を要因としてキロ当たり3〜5円の値下げで決着した経緯がある。
 大手製菓メーカー向けの四半期商談については、円高による輸入原油の価格下落を背景に、7〜9月渡しについてもキロ当たり5円の値下げで決着しており、二・四半期連続で都合キロ10円の値下げ商談となっていた。
 ローリー物米油の需要環境については、「夏場の北海道に於ける台風被害については、富良野にある湖池屋の工場が一部でストップしていたが、今月中旬から再稼働しており、米油の供給も再開されている。ただ、現在は需給が保たれているが、長期的にみた場合、原料ジャガ芋の供給不が安出ており、年明け後の需要期に原料ジャガ芋需給に懸念が出ている」(米油メーカーバルク販売責任者)とし、台風被害にあった北海道のポテトチップス工場が回復傾向にある事を示唆した。
 原料ジャガ芋需給は北海道の品質が低下して、生産も減少した事から、来年6月以降に九州地区で収穫が始まるまでは、予断を許さない状況となっている。
 今後の見通しについては、中性油が円安による大豆ミールの上昇から、大豆搾油が有利になって来ているが、来年以降に「大豆油、菜種油が値上げになっても、米油も上げると、中性油との間の格差が拡大する事になるので、当面は価格維持の政策を取ることになる」(同)として、1〜3月についても米油独自の価格展開になる事を示唆した。
 米油の統計面は、農水省発表による10月の油糧生産実績によると、米糠の原料処理 は2万5,566トンで、対前年同月比87・6%に急減している。
 10月の米原油の輸入実績は、2,363トン(内、精製油33トン)で、前年同月を2,002トン(45・9%)下回った。1〜10累計も5・4%減に転じている。
 



  16年通関