カナダ統計局
   統計局上回る1900万トン後半の見方     史上最高も需給は緩和せず
 中国の買い旺盛、相場は堅調に 
     
   中国の買い旺盛、相場は堅調に  カナダ統計局は現地6日、16年産カナダ菜種の生産量を1842万トンと発表した。ほぼ前年並みの水準にとどまり、事前予想の1,900万トン前後を下回った。ただ、マーケットは大きな反応は示さず、実際には従来通り「1,900万トン後半〜2,000万トンはある」(トレーダー筋)との見方が大勢。降雪のため、約100万トンが来春に収穫を持ちこしたが、豊作であることには変わりない。一方で、需給の大幅な緩和は想定されず、先物相場は520〜530カナダドルと堅調な動きに終始している。国内搾油、輸出需要とも好調なため。とくに中国の買いが旺盛で、輸入規制問題が解決を見た後の10月以降、同国の買い付けが「相場を押し上げる」(同)要因となっている。
 今クロップは、作付けから生育までは、ほぼパーフェクトな状況で推移した。しかしながら、9月以降は降雨による収穫遅れ、その後はアルバータ州、サスカチュワン州の北部を中心とする降雪によって、未収穫の菜種が約100万トン残っているとされる。カナダ側では「100万トン規模の翌年への持ち越しは記憶にない」とし、品質も懸念されるとの見解を示しているが、過去の例を見ると「大きな問題は生じていない」(同)とされ、最終的な生産 はやはり、2000万トン前後と過去最高となることが予想されている。
 一方で、国内搾油、輸出需要とも好調で、16/17年はいずれも過去最高を更新するとの見方。国内搾油は900万トンに迫る勢いで、輸出 は「少なくとも1,000万トン」(同)とし、中国の動向次第では、さらなる上乗せも考えられる。
 その中国だが、輸入規制問題が一応の解決を見た10月以降、旺盛な買い付けを示している。とくに「11月は1カ月間で、1〜4月のシップメントで100万トン以上を買い付けた」(同)という。この中国の買いが11月中旬以降の先物相場を支援する要因となった。中国は大豆の輸入も増加しているが、菜種に関しても「純粋にマージンが良化していることがその理由と考えられる。とくにミールの需要が堅調のようだ。シードの輸入が滞っていた9月には、単月で10万トンのミールを買い付けた。水産飼料向け需要などが好調という声も聞かれる」(同)としている。
 また、カナダのシッパーによると、中国の国内生産は減少傾向にあるとの見方で、従来、国産菜種を搾油していた長江流域の搾油業者も輸入菜種を搾り出しているとのことだ。カナダ菜種が2,000万トンという記録的な生産 となっても、「大豆のサポートもあるが、需要がついてきていることが相場の上昇につながっている」(同)と強調。さらに、足下では来年1月後半から旧正月を迎えることから、少なくともそこまでは堅調な需要が維持されるものとみられ、相場を支える要因となることは間違いない。
 このほか、今年は小麦の生産も多く、さらに豆類も増産。菜種も実質は過去最高であり、これから年明け二月あたりまでのロジスティクス問題が大きな懸念材料となる可能性もある。カナダ側では13/14年の時のような物流の混乱は起こさないと強調しているが、「冬場、マイナス20〜30度となった時にどうなるのか、混乱する事態も想定していた方がよい」(同)としている。
 



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