関連6団体共催
   研究開発油脂関連6団体共催による
 「第57回油脂業界新年交礼会

 
     
   日本植物油協会、日本こめ油工業協同組合、日本マーガリン工業会、油糧輸出入協議会、全国油脂販売業者連合会、全国マヨネーズ・ドレッシング類協会の油脂関連6団体共催による「第57回油脂業界新年交礼会」が5日、東京・中央区のロイヤルパークホテルで盛大に開かれた。当日はメーカー、問屋、商社、農水省をはじめとする関係官庁、関連団体から大勢が参集、それぞれが油脂業界の新たな飛躍を誓い合った。
 はじめに、植物油協会の今村隆郎会長(日清オイリオグループ社長)が内外の経済情勢に言及した上で、「油脂業界においては、マスコミ等を じて一部の油について健康 で人気が高まるなどの動きが見られるが、消費者の節約志向や低価格志向は相変わらず続いており、中食、外食の伸びの一方で、全体としては厳しい局面が継続している。われわれ植物油脂業界は、必要な油脂原料を海外の限定された国に依存している。国際市場において、多くの油糧原料の増産が見 されているにもかかわらず、中国を始めとした新興経済国の食料需要の拡大に伴う需給ひっ迫が基調となってきており、一時の高値からは低下したとはいえ、以前に比べると高止まりしており、下がりにくい価格水準になってきている。とりわけ本年度は、こうした油脂原料の動向に加え、為替の変動が収益の大きな圧迫要因となりかねない極めて厳しい環境が予測されるところである。われわれ植物油業界としては、こうした現状を踏まえ、植物油の価値を正当に評価いただく国内市場の構築に向け、ますます粘り強い挑戦が必要になっていると強く感じている」と、厳しいコスト環境に様変わりする中、価値に見合った価格構築の必要性を強く訴えた。
 また、今村会長は「今年は植物油脂業界を巡って、いくつかの外部環境の変化が予想される。まず、昨年2月、一連の油脂関税の引き下げを含むTPP協定が署名され、各国議会の批准が予定されていたところだが、昨年末の米国大統領選挙後、次期大統領はTPPからの離脱を内外に表明した。今後の焦点は、米国との直接協議等に移行するとみられるが、油脂業界全体としても、その行方を注視していく必要があると考えている。また、昨年来、政府において原料原産地表示の検討が進められてきた。その結 、国際規格であるコーデックス規格にも規程のない原産国表示について、油脂を含む全ての加工食品に義務付けるとの方向性が提示された。今後、具体的な実施にあたってはバランスのとれた制度となるよう、運用面 でのしっかりとした調整をしていく必要がある」と業界を取り巻く課題を指摘。
 さらに、「一方、安全 では厚労省を中心に、国際基準であるHACCPの義務化が検討されてきた。昨年末にパブコメが終了、年末には業界すべてが対象事業者となる最終案が取りまとめられたところであり、今後油脂業界として万全の準備を進めていく必要がある」と諸課題に積極的に取り組んでいく姿勢を示した。
 今村会長は最後に「植物油脂は全ての年齢層にとって重要な栄養源であり、健康の維持、身体機能の適正化に不可欠な食品である。昨今の健康ブームで改めて植物油脂の健康効果が見直されてきているが、一過性のものとならないよう業界全体で育てていくことが需要となっている。今後、高齢化の進展で、植物油脂の価値はますます見直されていくものと思う。こうした中、関係業界が一致して国民の命と健康を守る植物油脂を安全・安心、安定的に供給するという強い使命感と責任感のもとに、その役割を たしていきたいと考えている。本年は、より大きな試練の年になるものと思うが、こうした時こそ共通する課題に対して相互に協力し、食品産業全体の繁栄を目指して活力に満ちた活動を展開する必要があると考えている」と力強く決意を述べた。
 引き続き、油糧輸出入協議会の水本圭昭理事長(丸紅執行役員)、農水省食料産業局の丸山雅章審議官が年頭にあたり祝辞。日本マーガリン工業会の大池弘一会長(日油会長)の乾杯で和やかな懇談に移った。最後は、全国油脂販売業者連合会の宇田川公喜会長(宇田川商店社長)をはじめとする全油販連一同が登壇し、油〆で新年交礼会を締めくくった。
 



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