東京油問屋市場
   年頭を飾る「初立会」盛大に開催  
  金田康男理事長があいさつ
 製販で値上げの高い壁突き崩す
     
   東京油問屋市場(東京都中央区・金田康男理事長)は10日、東京・日本橋箱崎町のロイヤルパークホテルで年頭を飾る「初立会」を開催した。
 当日ははじめに、東京油問屋市場の金田康男理事長(カネダ社長)が「昨年は、米大統領選でまさかのトランプ氏が当選。大方の予想を覆し、為替は一夜にして円高から円安に転じた。この為替相場がわれわれ油業界に大きな影響を及ぼしており、昨年12月に製油メーカー各社が値上げを発表したことにつながっているわけである。当然のことながら、私ども販売業者としては、新年から値上げに動かなくてはならない。一方で、食品業界はこのところ、再びデフレ傾向が目立ってきている。従って、値上げに対する抵抗も強いものがあると考えられる。それだけに、高い壁を製販一体となって突き崩していかなければならないと思っている。製油メーカー各社の一致団結した力をいただき、値上げを成就させていきたい」とあいさつした。
 引き続き、建値委員会による「立会」に。大手製油メーカーが大幅な値上げを打ち出した注目の主要斗缶三品は、いずれも同事据え置きとした。この結果、大豆油は上値3700円、中値3,450円、下値3,200円、菜種白絞油は上値3,700円、中値3,450円、下値3,200円、菜種油(赤水)は上値4,200円、中値3,900円、下値,3800円となった。このほかの建値も全て同事据え置き。
 懇親会では、農水省の神井弘之食料産業局食品製造課長が祝辞。続いて、日本植物油協会の今村隆郎会長(日清オイリオグループ社長)が「正月は例年、撮りだめていたビデオを見るのが習慣となっている。一つ紹介すると、いま、AI=人工知能ブームだが、その中で人工知能にいかに心を持たせるのかを研究している学者さんが出ていた。心はいろいろな側面がある。意志、意識、あるいは感情であったり、志向であったりする。この心がどこに存在するのかは、大変古いテーマであるとのことだ。プラトンは、理性は頭の中にあり、感情は心臓の中、欲望は肝臓の中にあるといったという。その弟子であるアリストテレスは、心は心臓の中にあり、脳は血液を単に冷やす器官だといったそうだ。その後、デカルトは心は脳の中にあるといったそうである。最近は脳科学も発達しており、やはり意志や感情は脳の中にあるということがわかってきたようだが、まだそのメカニズムは解明されていないというのが実態のようだ。昨年、ロボットスーツの会社を訪問した際、実際に着させてもらった。ロボットスーツを身に付けてみると、考えただけで右手が動く、念じてみると右手が上がる。こうした不思議な体験をしたわけだが、先ほど話したとおり、意志というのは、どうも脳の中にあるということを実感したわけである」と述べた上で、「心を一つにして、あるいは意志を統一してがんばろう、ということがあるが、これは単なる精神的なものだけではなく、実際に脳信号として出ているということである。少し無理強いのところもあるが、油業界も心を一つにして、大きなパワーにしていきたいと思う。この1月以降、非常に厳しい環境となっている。原料は高止まり、為替も円安となっており、収益を圧迫する要因となっている。16年度の収益がどうなるのか、この1〜3月の動向が大きく影響してくる。全員がそういう意識でもって気を引き締め、もう1度、油業界を良くするために心を一つにしていきたい。製販一緒になって業界を良くするために全力を注いでいきたい」と語り、来賓祝辞を締めくくった。
 引き続き、全国油脂販売業者連合会の宇田川公喜会長(宇田川商店社長)の乾杯で、和やかな懇親の場に。最後は東京油問屋市場の館野洋一郎副理事長(タテノコーポレーション社長)の油〆で散会した。
 



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