米 国 牛 脂
   BDF義務数 確定が強材料  
  工業用BF級810ドルに急騰
 大豆油、パーム油堅調に追随
     
   2016年の米国のBDF(バイオディーゼル燃料)義務数量は19億ガロンであったが、BDFの年間使用 は26億ガロンと、歴史的な使用 となった。
 増加の背景には、BDFブレンダー向けに一ガロン当たり一ドルの補助金が付く事があるが、2017年も19億ガロンの義務数 が設定されている事から、植物油や動物油油脂のBDF需要は当 は続くものと見られる。
 BDF向けのブレンド用の植物油や動物油脂の使用比率は、大豆油が50%、動物油脂がYG(イエローグリース)級を中心に30%、その他に菜種油やパーム油がブレンドされる。
 ただ、トランプ政権が環境問題に不熱心でオバマ前大統領の政策を1々反故にしている事から、「トランプ大統領のエネルギー政策を見ていると、石炭の復活や石油パイプラインの整備など、環境政策に逆行している事から、自動車燃料に関するBDF補助金についても不透明感は拭えない」(牛脂のトレーダー)として米国議会の動向に注目したいとしている。
 この様な環境の中で、商社筋は先週25日、米国牛脂西海岸積み相場が、堅調な米国産大豆油やマレーシア産パーム油に追随して、工業用のBF(ブリチャブル・ファンシー)級がトン当たりFOB810ドルに急騰している事を明らかにした。 オレオケミカル分野で競合するパームステアリンが同757ドルと、BF級牛脂との間にトン当たり50ドル近い格差が付いているが、マレーシアからのフレートを考えれば、遜色はないとしている。
 1〜3月期は牛脂の融点の問題から冬場の不需要期となり、例年なら相場が軟化する時期だが、昨年末に掛けての石油原油上昇に引っ張られた大豆油の相場上昇に追随した模様である。
 この相場水準は、2016年10月に付けた昨年後半の底値である同680ドルに比べ、トン当たり130ドル(19・1%)の急騰となっている。
 原料生脂の需給環境は、米国牛が2012年の干ばつで、牧草の生育が悪化して子牛の飼養頭数が減少していたが、その後2014年以降は飼養頭数も回復している。1月のと畜頭数こそは、前年を下回る水準となっているが、昨年末までは週60万頭前後と回復傾向にあった。
 今後の見通しについては、「米国内は、BDF需要以外でも、飼料用やオレオケミカル需要も堅調に推移している事から、現状相場が天井と云う感じではなく当 は強含みで推移するものと見られる」(同)としている。
 現地1月26日現在の北米西海岸積み牛脂のグレード 相場(2〜3月積み/トン当たりFOB)と日本での岸着価格(キロ当たり/為替レートは1米ドル=113円90銭)は次の通り。

TW(トップ・ホワイト)級
870ドル(10月下旬比130ドル高)
岸着=122円45銭(同24円高)
EXF(エクストラ・ファンシー)級
840ドル(同130ドル高)
岸着=118円95銭(同23円65銭高)
BF級
  810ドル(同130ドル高)、
岸着=115円45銭(同23円35銭高)
YG級
  625ドル(同130ドル高)、
岸着=93円95銭(同21円40銭高)
 



 ごま油工と胡麻加工連の賀礼会