J—オイルミルズ
   第3四半期決算
 コスト改善などで大幅増益に  
 八馬社長が経営概況報告
 環境様変わり、値上げに理解を
     
   ㈱Jーオイルミルズ(東京都中央区・八馬史尚社長)は9日、本社で平成29年3月期第3四半期決算説明会を開催した。当日は、代表取締役社長執行役員・マーケティング本部長の八馬史尚氏、常務執行役員製油本部長の内山明浩氏、財務部長の渡辺光祐氏が出席し、決算概況と経営環境、原料事情などを説明した(決算の詳細は3 に掲載)。
 当期の連結業績は売上高1,377億500万円で前年同期比4・1%減、営業利益57億7,500万円で同60・8%増、経常利益60億4,600万円で同52・7%増、四半期純利益38億7,400万円で同72・0%増と減収も大幅増益となった。渡辺財務部長は「減収となったが、これはミール市況の影響によるミール販売価格の低下が主要因。ミールを除いた売上高に関してはほぼ前年並みとなっている。営業利益については、コスト で原材料コストの低下、ユーティリティコストの低減に加え、収益基盤の安定化を図るべくコストダウンを実施。販売 では、油脂の販売数 を確保したことや販売価格の維持に努めたこと、さらに中食業種への風味油等の拡販、マーガリン、スターチでの高付加価値商品の拡販に注力したことで増益となった。一方で、前年は利益水準が低かったということもあり、前々年度と比較すると、昨年から減価償却方法を変更したこともあり、その部分を加味すると、ほぼ一昨年並みの水準に戻ったものと考えている」と説明した。
 通期の業績予想は売上高1,820億円で前期比2・9%減、営業利益50億円で同7・9%増、経常利益55億円で同2・7%増、当期純利益33億円で同11・0%増。渡辺部長は「第4四半期における原料価格が上昇していることもあり、ミール高で低減される部分はあるが、油脂コストの高騰は避けられない。こうした状況に対応すべく、昨年12月末に油脂の販売価格の改定を発表した。引き続き、お客様のニーズに合った商品開発、最適なソリューションの提供、さらに高付加価値商品群の拡販に努めていく方針だ。油脂の販売価格についても、お客様のご理解をいただき、(発表している値上げを)何とか実現していきたい」と強調した。
 経営環境について報告を行った八馬社長は「第3四半期までは原料、為替、ミールとも比較的安定した状態が続いてきた。しかし、第4四半期以降は大きく環境が変わってきており、当社としても2015年4月以来、1年10カ月ぶりとなる値上げを昨年12月末に発表した。もちろん、短期の対応として、これは必要な取り組みであり、すでに実施しているところ、これから実施するところに対しても丁寧にきちんと状況を説明し、ご理解を得たいと思っている。一方で中長期の取り組みとなるが、高付加価値品の構成比をさらに高め、コストダウンについても継続的にしっかり行っていきたい。また、この第4四半期については、オリーブオイルなど高付加価値製品の広告宣伝を行い、ベースラインのさらなる向上につなげたい。 期の業績予想については、第3四半期までを見ると、多少保守的と思われるかもしれないが、環境は流動的であり、従来予想を据え置いた」と説明。また、家庭用の販売については「従来通りキャノーラ油を中心にお客さまに広く支持されているところについては、これまでの販売方針を継続していく。さらに、われわれがハイベーシックと言っているカテゴリー、また、もう一度、大豆にフォーカスしていこうということで、大豆の良さを一般の生活者の皆さまに改めてメニューを含めてご紹介していこうと考えている(今春から『コクとうまみの大豆の油』を新発売)。発表会などでも菜種と大豆の試食等を実施し、その違いを感じてもらいながら油の幅広さを理解してもらう上でも、こうした商品を今後もいろいろ考えていきたい。『健康サララ』についても、生活者にリマインドしてもらうようにしっかりとプロモーションを行っていきたい」と語った。
  次期中期経営計画については「昨年5月に数値目標のアウトラインを公表しており、その時の数値がいま実現可能なのかどうか、各論で確認している段階。2020年を目線に作っていこうと思っているが、20年までをどういう期間と定義するか。そこから先、日本の少子高齢化が本格化する時代に、当社としてどう乗り切っていくのかということをしっかり固めていくのが20年までということである。数値的には、これまで中計目標については未達が続いており、その原因をしっかり押さえながら、今回は着実に実行できる計画を作っていきたい。基盤固めをある意味していく期間と考えている」との考えを明らかにした。
  原料事情とミールの販売状況については、内山常務が10〜12月から年明けにかけても、大豆、菜種の先物相場はいずれも高止まりしていると指摘した上で、「為替はドル高の修正局 を迎えているという話もあり、非常に不安定。ミールの販売については、4〜6月渡しの商談は現在、2割超えの進捗。ボラタリティも変化が激しく、商談での価格の設定が大きく振れている状況であり、日々、神経を使って対応している。不透明な中であるだけに、2月からの油脂製品の値上げについて、きちんとご理解をいただき、(値上げを)認めていただけるようにしないと大変厳しいことになる。粛々と進めていきたい」などと説明した。
 
     



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