パーム油
   マレー相場は期近底堅い展開に  
  足下の供給ひっ迫が下支え
 生産回復見込み、期先は軟調予想
     
   マレーシアのパーム油相場は、足下の供給ひっ迫が引き続き下支えする展開で、先物市場は依然として3000リンギ台を維持。一方で、生産 は今後、回復するとみられ、春先以降の相場は徐々に軟化に向かうとの見方が大勢となっている。現状、目先のひっ迫感と中長期的な需給緩和のせめぎ合いの中で、日々上げ下げを繰り返す格好。期近についてはタイトな需給が絶えず支援要因となっていることから、当 は大幅な下げには至らないとみられる。3月上旬に、マレーシアで恒例のプライス・アウトルックが開催される予定。著名なアナリストが先安の相場見 しを発表することが予想され、とりあえず、「ここで相場の方向感を見定める」(トレーダー筋)ことになりそう。逆に、そこまでは底堅い展開が続く可能性が高いとも言えそうだ。
 10日に発表された1月のマレーシア・パーム油需給統計では、タイトな需給の継続が改めて示された。月末在庫は154万トンで前月比7・6%減。事前予想(149万トン)を上回ったものの、3カ月ぶりに160万トン台を割り込んだ。生産量が同13・4%減の127万トン台にとどまる一方、輸出 が同1・2%増の128万トンとなったため。また、輸入量は7・1万トンとなり、前月を6割近く上回り、前年同月との比較ではほぼ倍増となった。需給のひっ迫感が数字の上でも明確となっている。
 先物相場は今週も、4月きりは3,000リンギ台で推移。中心限月は昨年の11月24日以降、タイトな供給を背景に3,000リンギ台を堅持。FOB価格も3カ月先で700ドル台前半での推移が続いている。シカゴ大豆が10ドル台と底堅いことも相場の支援要因となっている。 一方で、中長期的には軟化に向かうとの見方が大勢。エルニーニョの影響を受けて減産となった16年から、今年は今後、生産が回復すると見込んでいることが相場下落予想の根拠となっている。先月、パキスタンで開催された会議では、著名なアナリストは1様に、今年第2四半期以降の相場下落を予想。先物相場はいずれ、2500リンギまで値を下げるとの見方を示している。
 3月6日からマレーシアでは、恒例のプライス・アウトルック会議が開催される予定。ここで再び、アナリストたちが需給見 しと価格予想を発表するが、先のパキスタンでの発言内容と同様な見 しなるとみられており、その後の方向感を見定める一つのきっかけとなるかもしれない。当面は、プライス・アウトルックが大きな焦点となってくる。
 ただ、逆に言うと、そこまでは引き続き、足下の供給ひっ迫が絶えず相場を下支えする可能性が強い。2月の生産量 についても、マーケットでは「なお低調な水準で推移することが見込まれており、本格回復は3月以降になるのではないか」(トレーダー筋)との見方。また、主要産地のサバ州では今後2週間ほど、例年以上の降雨が予報されていることから、収穫効率の悪化も懸念されている。
 15日の先物相場は4月きりで前日比18リンギ高の3067リンギ。FOB価格はRBDパーム油で4〜6月積み705ドル前後で推移している。この日はリンギ安と堅調な輸出需要が強材料となった。2月1〜15日までの輸出 は、ITSによると52万962トンで前月同期(51万3762トン)と比べ1・4%増となっている。
 



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