オリーブ油
   16年産のイタリア大幅減産へ 
  現地価格は昨秋比6割高騰
 スペイン生産も当初予想下回る
     
   イタリア、スペインのオリーブオイル価格が高値を追っている。とくにイタリアは新穀の大幅減産に加え、オリーブバエの被害による品質の悪化とエキストラバージン(EV)の減少が相場の急騰に直結している。一方のスペインも、収穫期の降雨による歩留まりの悪化などによって、当初見込まれた生産 を下回るとの見方が台頭。イタリアは昨秋時点と比べ約6割の高騰、スペインも同様に15%ほど値上がりしている。
 16/17年産のイタリアのオリーブオイル生産量は、前年の記録的な豊作(40万トン超え)の反動で、「20万〜25万トンあたりまで落ち込む」(トレーダー筋)との予想。さらに深刻なのが、オリーブバエの発生による品質の悪化とEVの大幅減産。同国では収穫が終わっており、「最終的にどの水準に落ち着くのか、なお不透明ではあるが、大幅減産となったことは間違いなく、これが相場の急騰を招いた」(同)という。
 イタリアの現地価格は一月後半にかけて、EVでキロ5ユーロ後半まで上昇。その後も騰勢基調は続き、二月入り後は「ついに6ユーロ超えまで急騰」(同)した。昨年秋の3・8ユーロ前後から58%の値上りとなっている。
  一方のスペインだが、「一月末で収穫が9割進捗した段階で、生産量は100万トンにとどまっている」(同)とし、どうやら当初予想の140万トンには届かない可能性が強まっている。「今クロップは順調ではあったが、オリーブの生育に適した、いわゆる地中海気候にならない局 もあり、歩留まりが思わしくなかったとされる。このため、農家は熟すのを待って収穫しようとしたらしいが、そこに雨が降ったことで、歩留まりはさらに悪化。品質も懸念される状況に陥った」(同)としている。スペインの現地価格も昨年10〜11月時点のキロ3・5ユーロ弱から、現状は15%ほどアップの4ユーロ超えまで値上がりしている模様。
  現地相場の高騰と為替の円安で今後、輸入価格は大きく跳ね上がることが確実視されている。とくにイタリアの急騰は厳しく、日清オイリオグループは先に、主力のイタリア産「BOSCO」オリーブオイル家庭用各製品の値上げを発表した。全品約10%の値上げで、4月1日納入分から実施する。
家庭用市場は底堅い展開に
第3四半期まで重量5%増

  家庭用オリーブオイル市場は、今期もここまで底堅い動きに終始している。第3四半期(16年4〜12月)までのマーケットは、重量が前年同期比105%、金額が107%。エキストラバージン(EV)が重量105%、金額107%、ピュアが重量 105%、金額104%。
 前年はスペイン、イタリアの歴史的な減産を受けた相場高騰で、大手二社が大幅値上げを実施。このため、売上げが減退したことから、今期はその反動増の側 も否定できない。「やや頭打ち感もなくはない」(大手製油筋)との見方も出ており、メーカー側では新商品の投入やテレビCMの積極投入などで、市場の活性化図っている。昨年は日清オイリオグループがBOSCO発売20周年で大規模なプロモーションを展開するなど、マーケットを盛り上げた。
  今年は、J-オイルミルズがこの2月から「AJINOMOTOオリーブオイル エクストラバージン」の新テレビCMを放映。大規模な広告宣伝戦略で、新規ユーザーの獲得、ライトユーザーのリピートを図る考え。また、日清オイリオグループは今春から、「日清やさし〜く香るエキストラバージンオリーブオイル」を投入し、購入者の間口の拡大を狙う。
  スーパーなど小売側も、売上げが取れるオリーブオイルを今後も積極的に拡販しようという姿勢が強く、オリーブオイル売り場はここ数年で品揃えの拡大が続いている。
  金額市場規模は今第3四半期までで約280億円。JオイルのCM効果などで、この1〜3月でどこまで上乗せできるのか注目されるところ。来期の400億円超えに向け、弾みをつけたい。
 



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