アマニ油
   インキ、塗料向けなど需要は漸減
  カナダ減産で原料相場上昇 
 円安も加わり国内も値上げ意向
     
   国内のアマニ油需要は引き続き、かつてのビッグユーザーだったインキ、塗料向け等の工業用が漸減。10数年前までは年間2万トンのマーケットだったが、08年のリーマンショックを境に1万トンを割り込み、ここ数年は7,000〜8,000トン前後での推移となっている。一方で、オメガ3の健康機能が話題となり、家庭用で新たなマーケットを確立。今期は、ブームに湧いた前年から2割ほど数字を落としているが、日清オイリオ、Jーオイルの大手二社は家庭用商品に注力しており、1定の水準で定着する可能性が高い。
 主力のインキ、塗料向け需要は、顧客であるインキメーカーが海外に生産拠点を移したことなどもあって、この10数年で大幅に縮小した。04年まで年間2万トンの出荷量を維持していた国内需要だが、リーマンショック後の需要減退を受けた09年、国内生産、油の輸入とも大きく減少し、あわせて1万トンの大台を割り込んだ。ここ数年は7,000〜8,000トン前後での推移。「スマートフォンをはじめ、電子媒体の一般化で、印刷物自体が減少していることから、インキの需要は漸減。塗料向けもほぼ同様だ。今後も、インキや塗料が国内で大きく伸長することは考えにくいことから、中長期的にも需要はダウントレンドが続く可能性が高い」(国内サプライヤー筋)としている。ただ、「需要が減退していることは確かだが、アマニ油を使っていただいているユーザーが残っていることもまた事実だ。そうした得意先には今後も、品質 を含めて安定供給に努めていくつもりだ」(同)と強調している。
  一方で、一昨年来、食用向けが脚光。家庭用食用油市場では、オメガ3脂肪酸の健康効 がメディアで大きく取り上げられたこともあって、15年度にアマニ油、えごま油の売上げが急拡大した。アマニ油の家庭用市場は前期、1,400トン前後まで拡大。今期はさすがに数字を落としているが、それでも4〜12月で800トン、年度で1,000トン前後の規模は確保するものとみられる。大手製油2社がアマニ油商品に注力しており、ブームは落ち着いたものの、今後も堅調な動きが予想されている。
  原料事情は、カナダの16/17年産のアマニ生産量は、有力サプライヤーによると87万5,000トンで前年比16%減の予想。カナダ統計局は、さらに厳しい見方をしており、57万9,000トンで同38・5%減。いずれにしても、大幅減産となったことから現物価格は値上がり。為替の円安も加わり、国内サプライヤーの調達コストは上昇傾向にある。
 このため、国内の値決めについてサプライヤー側では、値上げ意向。「4〜6月渡しに関しては、キロ20円以上の値上げをお願いしている」と強調している。なお、今クロップは、品質 には問題はないという。
 



  不二製油グループ本社㈱