米農務省(USDA)
   16/17年世界の粗粒穀物生産
  13億2903万トン前月比0.1%増 
 消費増で期末在庫は1.2%削減
     
   米農務省(USDA)は、去る2月9日(現地時間)に今年2回目の報告となる2016/17年クロップ世界の新穀「粗粒穀物」生産高見通しを発表した(粗粒穀物はトウモロコシ、マイロ、こうりゃん、えん麦、大麦、ライ麦、粟及び雑穀等の飼料穀物生産全体の規模を示す)。
 それによると、世界の粗粒穀物生産高予想は、主要国の米国、ブラジル、中国が、前月(1月12日)発表を据置く中で、アルゼンチン、メキシコ、旧ソ連12和国、ウクライナの各国が生産高を上方修正させた事で、全世界合計では前月発表から137万トン(0・1%)上方修正して13億2,903万トンとなった。
 主要国の中で生産高予想を上方修正させた国は、アルゼンチンが前月から僅か5万トン増の4,388万トンに、メキシコが前月から50万トン(1・6%)増の3,233万トンに、旧ソ連12共和国も同178万トン(1・9%)増の9,312万トンに、ウクライナも同111万トン(2・9%)増の3,921万トンに、それぞれ上方修正した。
 生産高予想を下方修正したのは、EUー28だけで前月から36万トン(0・2%)下方修正して1億5,200万トンとした。
 その他の米国(4億260万トン)、オーストラリア(1,448万トン)、ブラジル(8,902万トン)、カナダ(2,563万トン)、東南アジア(2,836万トン)、中国(2億2,735万トン)、ロシア(4,092万トン)の各国は、前月発表を据置いている。
 粗粒穀物の需給予想では、消費高予想で、カナダ、EUー28が、前月から下方修正する中で、米国が161万トン増の3億2,910万トンに、中国も同350万トン(1・4%)増の2億4,905万トンに、それぞれ上方修正した事で、全世界では前月から更に487万トン(0・4%)上方修正して13億2,439万トンとなった。
 輸入高予想は、日本(1,687万トン)、メキシコ(1,478万トン)が据置く中で、東南アジアが上方修正した事で、全世界では前月から僅か63万トン(0・4%)上方修正して1億7,307万トンとなった。
 輸出高予想は、カナダ、旧ソ連12共和国、ウクライナが上方修正した事で、全世界では前月発表から更に37万トン(0・2%)上方修正して1億8,578万トンとなった。
 生産高の増加を上回る消費高の増加で、2016/17年産粗粒穀物の期末在庫予想は前月発表から315万トン(1・2%)下方修正して2億5,067万トンとなった。
 
   米農務省(USDA)は先週末、アウトルックフォーラムを開催し、17年産の米国大豆作付面積を前年から5・5%(460万エーカー)増の8,800万エーカーと過去最高を更新すると予想。また、17/18年度の需給見 しでは生産が同2・9%減の41億8000万ブッシェル、期末在庫は前年と変わらずの4億2,000万ブッシェルとした。史上最高となる作付け見通しが示されたことから、相場には大きな弱材料に。また、南米産の豊作予想も圧迫要因となり、当日(現地23日)のシカゴ大豆相場は続落した。
 アウトルックでは現地23日に17年産の作付 積予想、24日に17/18年度の需給見通しなどが発表された。米国大豆の作付 積は8,800万エーカーの見通し。前年の8270万エーカーを460万エーカー上回り、過去最高となることが報告された。市場の予想平均もやや上回った。昨年後半から年明けにかけて、中国をはじめとする好調な輸出、さらには国内需要も堅調に推移していることから先物相場は高止まり。前年のこの時期と比較した高い価格水準が農家の作付意欲を旺盛にしているものと見られる。当日のシカゴ大豆相場は、この作付予想に圧迫されて続落し、3月きりで前日比11・25セント安の1,011・50セントで引けた。
 一方で、17/18年度の需給見通しについては、単収を48・0ブッシェル(前年52・1ブッシェル)に減らしたことから、生産 は前年の43億700万ブッシェルを2・9%下回る41億8,000万ブッシェルと見込んだ。単収は16年産が過去最高水準となっていたことから、それとの比較では低下するものの、単収増のトレンドからは外れていない。期末在庫は前年の4億2,000万ブッシェルを据え置いた。
 需給予想が発表された先週末(24日)のシカゴ大豆は、安値拾いの買いを受けて反発。ただ、米国の作付拡大は引き続き相場の圧迫要因。ブラジル大豆の順調な収穫進捗と豊作見 しも弱材料となっている。ブラジルの調査会社が同国の大豆生産 を1億780万トンと、米農務省の予想である1億400万トンを上回る見 しを示している。
 南米の豊作が固まる中、米国産の作付拡大予想は今後、絶えず相場の頭を抑える要因となる。底堅い需要がどこまで下支えするか、当 は10ドル割れが訪れるのかどうかが市場の注目ポイントとなりそうだ。
 コーンの作付面積は前年を4・3%(400万エーカー)下回る9,000万エーカーと見込んだ。市場予想も約100万エーカー下回った。17/18年度の需給見通しでは、単収を170・7ブッシェル(前年174・6)に抑えたことから、生産量は前年の151億4,800万ブッシェルから7・1%減の140億6,500万ブッシェルとした。期末在庫は22億1,500万ブッシェルで、前年の23億2,000万ブッシェルから4・5%下方修正した。在庫見通しが予想の範囲内であったことは中立材料も、大豆と同様に南米の豊作見通しが引き続き、相場を圧迫。ブラジルの調査会社は同国のコーン生産量を、米農務省の最新見 しである8,800万トンを上回る9300万トンと予想した。現地24日のシカゴ・コーン相場は続落し、前日比1・50セント安の364・00セントで引けた。
 



2017年通関