製油各社
   第3四半期まで大幅増益推移も
  原料、為替要因は逆風に転換
 1〜3月採算悪化で値上げ注
     
   製油各社の第3四半期決算は、原料相場の低 安定と為替の円高が寄与し、各社とも引き続き大幅増益で推移した。米国大豆、カナダ菜種とも調達コストは総じて安定した動き。加えて為替が100円台の円高に 置していたことが搾油採算の改善に直結、これが好決算の最大要因となった。
 一方で、原料相場は昨年後半から再び上昇に転じ、為替は円安に一転。この1〜3月から追い風は逆風に変した。原料コストは年明け以降、月を追って高騰。採算悪化を受けた各社は現在、価格改定作業に追われている。今期を計画 りに乗り切るため、さらには4月からの新年度、好スタートを切るためにも値上げの実勢化が必須課題となっている。 
 日清オイリオグループの第3四半期は減収も営業利益は93億円で前年同期比110・8%増。Jーオイルミルズも減収ながら営業利益は57億円で同60・8%の大幅増となった。昭和産業の油脂事業も営業利益22億円で同71・9%増。日清オイリオ、Jオイルについては、すでに通期の計画である営業利益90億円、50億円をいずれも突破している。このほか、中堅各社においても前年同期に赤字だったボーソー油脂、理研農産化工も大幅増益となり、黒字転換を果たしている。15年後半から原料相場が全般に値下がり。また、前年同期に120円台だった為替が円高に振れ、100円台前半で推移したことが採算の改善につながった。日清オイリオグループによると、原料コストについては、前年同期と比べ大豆8億円、菜種36・5億円、為替63億円の改善で計107・5億円の増益要因となっている。
 一方で、米国大豆、カナダ菜種とも豊作となりながら先物相場はいずれも上昇。シカゴ大豆が10ドル超え、ウィニペグ菜種も520〜530カナダドルと高止まりが続く中、トランプショックによる為替の円安が想定外のコストアップを招いたことは否めない。第34半期までの好業績を支えてきた原料相場、為替要因はともにフォローからアゲインストに一転した。この1〜3月からコスト環境は様変わりしており、月を追って原料コストは上昇カーブを描いている。
 危機感を強めた製油メーカーは年明けから、値上げ交渉をスタート。時期、改定幅とも各社まちまちの値上げ展開となったが、「為替の円安という、ある意味、明確な理由が前 に出ているだけに、ある程度は受け入れられそう」(問屋筋)との見方。業務用斗缶について言えば、今月中に最低でも200円〜300円の値上げが浸透する見通し。ただ、原料相場は強弱材料が交錯する中、思いのほか下がらず、為替も112〜113円と円安水準を維持している。4月以降の新年度に向けて、さらなる油価の引き締めが必要であることは疑いない。今期を計画通り乗り切り、4月に好スタートを決めるためにも、いま行っている価格改定の貫徹が何よりも求められている。
 



ヒマシ油