ヒマシ油
   ロッテ相場は1500ドル超えに高騰
  インドの種子生産大幅減で
 国内価格キロ20〜30円値上浸透へ
     
   国内のヒマシ油価格が値上がりしている。インドのヒマシ種子減産に伴うロッテルダム相場の高騰と為替の円安がサプライヤーの採算を圧迫しているため。年明け以降、価格改定交渉が進められてきたが、ここにきて大口ユーザー向けではキロ20〜30円の値上げが実勢化してきているという。インドの大幅減産が確定したことから、ロッテ相場は当面、高止まりすることはほぼ間違いない情勢で、コストアップを吸収し切れない局面も見えている。サプライヤー側では4月以降、第二弾の価格改定に動く可能性を示唆している。
 減産見通しにあった16/17年インドのヒマシ種子生産量だが、最終的に107万トン弱にとどまり、前年比25%の大幅減となった。2月後半、インド・グジャラート州で開催された「世界ヒマシ・カンファレンス」(インド搾油協会主催)で明らかとなったもの。ほぼ事前予想 りの水準となったが、改めて大幅減産が示されたことから、相場には強材料に。ロッテルダム相場はここにきて一段高となっており、1,500ドル超えまで高騰。15年11月以来、1年3カ月ぶりの1,500ドル台乗せとなった。
 インドのヒマシ種子生産 は前年度(15/16年)、142万トンとこの数年では11/12年の180万トンに次ぐ豊作を記録した。このため、ヒマシ油のロッテ相場は16年の年初から軟調な動きに転換。2月後半には1170ドルまで下落し、その後も6月まで1,100〜1,200ドル台と、この5年では最安値水準まで値を下げた。
 しかしながら、16/17年産の作付けがスタートすると状況は一変。相場安を嫌った農家が、より換金性の高い落花生に作付けをシフト。今クロップシーズンはモンスーンによる適度な降雨も見られたことから、落花生の生育条件が良好に推移し、作付面積も大きく拡大した。その一方で、ヒマシの作付 積は当然ながら縮小。カンファレンスで示された作付 積は84万5,000ヘクタールとなり、同26%の大幅減となった。
 当初は減っても100万ヘクタールは確保するとの見方もあったようだが、主産地であるグジャラート州とラジャスタン州で落花生の作付けが拡大。結果 、ヒマシの作付面積はグジャラート州が56万5,000ヘクタールで同28%減、ラジャスタン州が17万ヘクタールで同15%減と予想を上回る作付減に見舞われたことが、最終的にヒマシ種子生産の大幅減に直結した。
 昨年秋以降、インドの作付減少がマーケットを駆け巡り、減産見 しが日増しに強まる展開。このため、ヒマシ油のロッテ相場は昨年7月を底に、右肩上がりに転換した。8月後半に1,300ドル台に乗せた後、10月以降は1,400ドル台で推移。年明け後も堅調な動きは変わらず、先のカンファレンスで大幅減産が確認されたことを受けて、2月後半にかけては1,500ドル超えまで高騰している。
 ロッテ相場はこの一年で、三割の上昇。加えて為替の円安が国内サプライヤーの採算を急速に厳しいものとしている。サプライヤー側ではこの1〜3月から、国内価格についてキロ20〜30円の値上げを打ち出し、ユーザー各社と交渉入り。大口ユーザー向けでは徐々に値上げが実勢化に向かっているものとみられる。一方で、ロッテ相場が一段高となっていることもあり、コストアップを吸収するには十分ではない。4月以降、「第二弾の価格改定が必要」(国内サプライヤー筋)と強調している。
 



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