国産原料油脂
   3月渡し米油商談が据置き決着  
  需要堅調継続も6カ月連続
 脱脂糠安と円安で次回値上検討
     
   米油の大口需要家であるポテトチップスメーカーは、ジャガイモ生産地北海道での昨年の台風被害の影響が今年に入っても解消しておらず、5〜6月に九州地区で新物のジャガイモが収穫されるまでは、ポテトチップス向けの原料需給タイト感は当面続く事になる。
 また、米油のバイプロで米糠全体の80%を占める脱脂 か価格が、系統配合飼料メーカー向けの1〜3月渡し商談で、トン当たり2,000円(キロ当たり2円)の下落で決着した事や、前年に比較した為替の円安で、輸入原油の単価が上昇している事も、米油メーカーの抽出、精製コストを押し上げている。
 コメ油メーカー筋は週明けの3月6日、この様な環境の中で行われていた3月単月渡しの「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、チップスメーカー等のコスト高で、値下げ圧力が掛かる中、前回2月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。据置き決着は、昨年10月以降6カ月連続となる。
 今回の据置き決着で国内の2017年3月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり235〜236円で流通する事になる。
 また、平行して行われている大豆、菜種白絞油1〜3月渡しローリー物商談については、ロット数によってまちまちなものの、中小ロットではキロ当たり10円の値上げが実勢化している事を明らかにした。
 前述した脱脂ぬか価格の下落や、為替の円安による輸入原油の単価上昇から、4〜6月渡しの大手製菓メーカー向けの四半期商談については、「中性油の値上げの動向にもよるが、米油のバルク商談についてもキロ当たり5円以上の値上げをお願いする事になる」(米油メーカーバルク販売責任者)として、4月以降については、米油についても価格是正に動く事を示唆した。
 四半期商談については、これまで円高による輸入原油の価格下落を背景に、2016年7〜9月渡しでキロ当たり5円の、10〜12月渡し商談でも更に3〜5円の値下げで決着しており、2・四半期連続で都合キロ10円の値下げを受け入れていた。
 2017年1〜3月渡し商談では、為替が逆に円安に振れた事で、輸入原油が高騰したが、昨年夏場の北海道の台風被害で、ポテトチップスメーカーの主原料であるジャガイモが高騰した事で、米油については据置き決着となった経緯がある。
 年明け以降は、ポテトチップメーカーの工場は再開されているものの、北海道産ジャガイモの供給不足は続いており、一部を輸入ジャガイモでフォローしても、5月一杯が限度としている。
 米油の統計面は、農水省発表による本年1月の油糧生産実績によると、米糠の原料処理量は2万5,192トンで、対前年同月比102・3%に増加した。米原油生産量も4,969トン(103・5%)に増加している。
 一方で、1月末の脱脂糠在庫は配合率の低下等から9,933トン(161・6%)に増加してるが、1〜3月の価格下落から前月に比べると、124トン(1・2%)削減されている。
 1月の米原油の輸入実績は、1,200トン(内、精製油123トン)で、前年同月を2,135トン(64・0%)下回った。輸入単価は、前月比でトン当たり3,585円(3・7%)上昇している。

 



日本フードサービス協会