加工用油脂
   1〜3月渡しローリー物商談  
  キロ10円中心に値上げ決着
 環境厳しく不満の残る是正に
     
   原料大豆、菜種の史上最高の豊作予想等にも関わらず、中国を中心にした堅調な国際需要を背景に高止まりしている原料相場や、トランプショックによる為替の円安傾向から、製油メーカー各社は、昨年末から今年に掛けて、ローリー物(バルク積み)でキロ当たり30円以上、業務用斗缶では500円以上の値上げを発表していた。
 トランプ大統領の発言によって為替が乱高下した事は否めないが、大統領就任前に比べ、1米ドル=10円以上の円安に振れている事は事実である。,
 この様な環境の中で行われていた大手加工油脂メーカー向け1〜3月渡しローリー物(菜種・大豆白絞油バルク積み)商談が、前回10〜12月渡しの平均決着価格から大豆油、菜種油共にキロ当たり10円を中心に値上げ決着した。
 製油メーカー筋は先週末の10日、上げ幅を巡って商談が長期化していた加工用の1〜3月渡しローリー物商談が、出荷ロットによってまちまちな物のキロ当たり5円〜12円の値上げで決着した事を明らかにした。中心決着価格はキロ当たり10円としている。
 今回の値上げ決着で、国内の大豆油、菜種油のローリー物価格は、大豆油がキロ当たり207〜210円で、菜種油が同209〜212円で流 する事になる。
 バルク商談が値上げ決着するのは2016年10〜12月渡しで、キロ当たり5円値下げして以来、一年振りとなる。
 ただ、搾油環境は昨年末と変わっておらず「搾油コストの計算で、キロ30円の値上げを打ち出しており、キロ10円の値上げでは、満足出来る油価是正とは言えず、次回4〜6月渡し商談についても、引き続き是正を求めていく」(製油メーカーバルク販売責任者)として、搾油環境の悪化が改善されない事から、新年度入り以降も価格是正を継続する事を示唆した。
 ユーザーサイドの製品需給環境については、「朝食でグラノーラに変更したり、マーガリンを練り込んだパンをそのまま食べたりと、家庭用を中心にマーガリンの需要が低迷している」(同)として、10〜12月期のキャリーもあって、1〜3月渡しの契約 は、例年の8割程度に留まった事を明らかにした。
 今回商談では、1〜3月期の可食油不需要期と云う事もあって、製油メーカーの工場定修が集中した事もあり、全体の出荷 が減少した事で、可食油の需給が締まった事も値上げに有利に働いた模様である。
4〜6月渡しも油価是正継続
原料高に加えベイシスが上昇

製油メーカー筋は同日、油価是正が道半ばで、依然として搾油環境の悪化が改善しない状況の中、次回4〜6月渡し商談の見通しについて所見を述べた。
 それによると、米国や南米ブラジル大豆の史上最高の豊作見 しの中、搾油原料の高止まりや、為替の円安に加えた、フレート等の上昇からベイシスが上昇しており「値上げ幅については言及出来ないが、次回商談も引き続き価格是正をお願いする事になる」(製油メーカーバルク販売責任者)として、次回商談も油価是正に動く事を示唆した。
 まだ、決着を見ない4〜6月期の大豆粕商談で後半の値上げが期待出来ない事や、フレートの上昇、不透明なカナダ菜種の需給動向等が背景にある模様である。
 



日清オイリオグループ㈱