東京油問屋市場
   起業祭で金田理事長が挨拶
 植物油協会の今村会長祝辞
     
   東京油問屋市場(東京都中央区・金田康男理事長)は24日、東京・中央区のロイヤルパークホテルで「第117回起業祭(創立記念祭)」を開催した。懇親会では金田康男理事長(カネダ社長)、日本植物油協会の今村隆郎会長(日清オイリオグループ社長)が次のとおり挨拶した。
金田康男理事長
一、 ちょうど今、桜が咲き始めたが、ここにきて花冷えとなり、満開は少し先になって4月1日ごろという。最近は日本の桜がSNSで世界に発信され、この時期、外国から多くの方々が来られるということだ。そうした中、日本政府もできるだけ多く外国からの観光客を呼び、消費を上向かせたいという施策に取り組んでいる。どんどん、消費してもらって、それも食に使っていただければと思う。われわれの業界は食べていただかないと、なかなか伸びない業界である。こうした中で、ぜひ、外国人観光客の方々にどんどん来ていただいて、トンカツ、もちろん天ぷらも食べていただきたいなと思う。
一、 世界を見ると、トランプ政権をはじめ、政治的には混迷の度合いを深めているものと思う。経済的には、米国はまずまずかと思うが、日本はあまりパッとしない。このところの人手不足は日本経済の足を引っ張りそうで、非常に顕著になってきている。とくに運送業がそうでドライバー不足、また、われわれが関係する外食業界も人手不足が問題となっている。なかなか人を集めにくくなっており、24時間でやっているところは、営業時間を短くするような動きもあり、こうした部分でも影響が出てきそうだ。また、外食業界では人手不足を反映して人件費が上がってきている。そういう意味で、原材料のコストもあるが、人件費も時間当たりのコストがかなり上昇してきている
一、 コスト的に相当厳しくなってきている中で、われわれの業界では、価格改定をこれからもしっかりと推し進めていかなければならない状況にある。お客様の抵抗は強いと思うが、禅の言葉で一体一如というのがある。課題に対して、みんなでスクラムを組んで1緒に行動していくという意味で、そういう力を持って価格改定に対してお客様からご理解をいただき、われわれの意をくんでいただきながら、何とか(価格改定を)成功させていきたいと思っている。今年一年、変化の多い年と言われているが、それだけに製販一緒に手を携えてこの変化を乗り切っていくことが大切であると思っている。
今村隆郎会長
一、 117回という長年にわたる歴史を刻んできた東京油問屋市場様だが、再来年のちょうど東京オリンピックの時に120回という1つの記念を迎えるわけである。築地の魚市場は大変な騒ぎになっているが、東京の油問屋市場は安泰であり、大変結構なことだと思う。東京油問屋市場のルーツは江戸時代の1660年、油仲間寄合所にあるそうだ。そこからスタートし、いまの名称になったのは明治34年、1907年ということで、大変長い歴史を刻んできた。改めて敬意を表したいと思う。来年2018年は、明治維新からちょうど150年という1つの節目を迎える。明治の精神とこれまでの近代化の歩みを記念しようということで、いろいろな記念行事が予定されているようだ。油問屋市場様も江戸から明治の気風の中で、油の歴史を刻んできたのかなと思う。われわれ製油メーカーの植物油協会は55年、1962年に創立しており、油問屋市場様と比べ半分以下ではあるが、ただ、油を作るものと油を売る方の両者が1体となって、この油の歴史、江戸からの食文化を創ってきたのかなと思う。そういう意味では、われわれ製油業界にいる者は、大いに誇りと自負を持ちたいと思う。
一、 いま、コスト環境が厳しくなっている。昨年、トランプ大統領に決まるまでは為替も比較的安定していたが、それ以来、円安が進んできている。10円ぐらいの円安となっている一方で、原料は高騰。悩ましいのは、大豆も菜種も豊作にもかかわらず高騰している。やはり、需要が増えているわけである。危惧しているのは、これで不作となったらどうなるのか、ということ。いまの為替で不作となったら、製油業界は大変な危機を迎えるということを十分に考えておかなければならない。一月以降、製油各社は値上げを行っている。これを必ず、われわれ業界として必ず実現するという気概を持って取り組む必要がある。そのことが油の歴史をきちんと伝えていくことにつながるものと思う。今年はとくに厳しい年になると思うが、幸い油に対する評価は少しずつ良くなってきている。1時は悪者みたいなところがあったが、最近は油の健康性、おいしさが良い方向に流れてきている。追い風となっている。製油メーカーは、それぞれ得意分野を持っている。その得意分野を活かして油市場を活性化していきたい。製販一緒になってやってきたいと思っている。

 


かどや製油㈱