㈱ADEKA
   ADEKAが加工油脂製品価格改定
  原料油脂、乳製品相場高騰で
 今月17日出荷分からキロ20〜90円
     
   ㈱ADEKA(東京都荒川区・郡昭夫社長)は3月30日、4月17日納入分からマーガリン類、ショートニングほか加工油脂製品、ホイップクリームほか加工食品製品の価格改定を実施すると発表した。値上げ幅はキロ当たり20〜90円。原料油脂、海外乳製品の相場高騰に加え、為替の円安で加工油脂各社の原料調達コストは年明け以降、大幅に上昇。収益環境は日増しに悪化している。他社も厳しい状況となっていることは同様で、今後、それぞれのタイミング、値上げ幅で価格改定に向かうことは確実なものとみられる。
 同社では、今回の価格改定の理由について「海外から調達する油脂および乳製品の原料価格が上昇している。加えて、4月には乳価改定が行われ、国産乳製品価格も上昇してくる」と厳しい原料事情となっていることを強調した上で、「当社は、製品価格の維持と安定供給は使命と認識し、最大限の努力を続けてきたが、一企業の努力では如何ともしがたい状況まで切迫してきているため、価格改定を実施するもの」と説明している。
 あわせて「今後も品質、サービスの向上と安心・安全な製品をお届けし、さらなるご満足をいただけるよう努力していく」とコメントしている。-
 同社のみならず、加工油脂各メーカーの採算は今年に入って、大きく悪化している。為替の急激な円安と昨年後半からの原料油脂相場の高止まりがその要因。主力のパーム油相場が昨年後半から、エルニーニョの影響を受けたマレーシア、インドネシアの減産で高騰し、マレーシアの先物相場は昨年11月後半に3000リンギ台に乗せ、約4年ぶりの高値まで上昇した。その後も供給ひっ迫を背景に高止まりし、FOB価格も12月前半に740ドル超えまで高騰した。さらに、このタイミングで、為替相場が円安に大きく振れたことが原料コストの急騰に直結。財務省の輸入 関によると、今年2月のパーム油輸入単価は前年同期と比べ16%高と大幅に上昇している。
 さらに、クリームやチョコレートの原料となるラウリン油脂は上昇と言うよりは暴騰レベル。こちらもエルニーニョによる生産減少を背景に、昨年全 を して右肩上がりの展開となり、年後半から年明けにかけてロッテルダム相場は2000ドル前後に急騰した。現状、ヤシ油のロッテ相場は1500〜1600ドルまで軟化したものの、水準的には「これでも十分に高騰レベルにある」(加工油脂筋)のは確か。昨年来からの相場高止まりを受けて、ヤシ油の輸入価格は今年2月、平均単価は同53%の大幅上昇、パーム核油に至っては同72%の急騰をみている。
 3月に入って、ラウリン、パーム油とも直近ピーク時と比べ国際相場は軟化しているものの、メーカー側が使用する原料はすでに高値圏入り。4〜6月については、さらに調達コストが跳ね上がっている模様で、同社が説明する り「企業努力だけでは、如何ともしがたい状況」というのは間違いない。
 16年度第3四半期までは増益基調が続き、軒並み好決算で推移してきた加工油脂メーカーだが、この1〜3月から収益は大きく悪化。少なくとも新年度上期に関しては厳しい採算環境となることは確実な情勢だ。今後、同社以外のメーカーもタイミングを見計らって、価格改定に向かうものとみられている。