日本植物油協会
   齋藤専務が理事会等の概要報告
 新年度の事業計画について説明
     
   日本植物油協会(東京都中央区・今村隆郎会長)は4日、定例の記者会見を開き、齋藤昭専務理事が3月29日に開催した3月度理事会および臨時総会の概要を報告した。5月の 常総会を控え、例年 り平成29年度の収支予算、事業計画などが議題にあがった。
 事業計画については、 例として経済動向、植物油をめぐる外部環境の予見、課題などを挙げ、29年度の事業方針をまとめており、植物油業界にとって、大きな外部環境と言える国内消費に関して齋藤専務は「全体としてデフレ経済から脱却できていない中、少子高齢化が進展。一方で、バイイングパワーを背景とした納入価格の値下げ圧力が続いており、厳しい状況にある。こうした中ではあるが、新しい芽があることも強調。団塊の世代が70代に突入、子供であるバブル世代も50代となり、社会の関心は健康寿命をいかに伸ばすかとなっている。高齢者の就業人口が増え、現在65歳以上で767万人と増加傾向にある。これが日本経済を支え、高齢者の中食、外食の支出が高い。注目に値すべきことである。消費者物価は変わらないが、食料消費者物価は上昇基調にある。高齢者をはじめとする社会構造の変化、女性の就業者が増えていることがその背景にあるものと考えられる。時間短縮、高付加価値を求めるなど食の変化に注目すべきである」と説明した。
 環境変化については「TPPはなくなったものの、2国間交渉に変わる。米国とは工業部門とともに農業部門も車の両輪として出てくるものと予測。TPPをベースとした要求となるものと予想されている。TPPはマルチな国際交渉で、関係国のパイが広がるので、それを分けるということで痛み分けも致し方ないという総合協定であるのに対し、2国間交渉はパイが拡大しないので両国間の取り合いに終始することになるので、わが国の利益につながる強力な対外交渉が不可欠となる。米国との交渉は厳しいものとなることが予測される。日豪は確実に進展。牛肉の関税は38・5%だったが、4月から27・8%に下がった。植物油の場合も4ポイントほど下がっている」とし、懸案事項である食品表示に関しては「原料原産地表示について、コーデックスでは合意されていない。何故かといえば、国際的なインフラを作るのが難しいからだ。にもかかわらず、強行しようとしても無理がある。結果的にファジーなもの、非科学的なものとなってしまっている。WTOの手続きをやっているとはいうが、輸入品に対しては触らず、インフラも作らず。政府としては国際交渉をせずにいける道を探ったわけであるから、全てを食品産業界に仕事を押し付ける形となった。しかしながら、植物油業界としては決まった以上、関係省庁とはきちんと交渉し、決まる以上は適正な表示を関係各社と十分に調整し、消費者、顧客の皆さまの期待に応えるよう万全の準備を行う方針。協会としては全力を挙げて適正表示に取り組む。原料原産地の後は、遺伝子組み換えの表示問題が出てくる見 し。委員会も立ち上げられており、消費者庁も進めていく考えだ。フレームが作られ、文脈も作られ、方向性も見えてる。原料原産地もそうだが、安全性の表示ではなく、選択表示がどんどん作られていくことは残念である。協会としては、安全性を重視すべきであって選択のための表示は慎重であるべきというスタンスは変わらない。GM、非GMは等価値であるということも変わらない。従って表示すべきではないという姿勢も変わらない」などと説明した。
 このほか、国際化への対応などが示されている。