マレーシアのパーム油
   マレー相場全般は弱気な展開に
  生産回復予想、米大豆安で
 ラマダン控え輸出増観測下支え
     
   マレーシアのパーム油相場は今週、米大豆・大豆油安を背景に半年ぶりの安値をつけたが、ラマダンを控えた輸出需要の増加見通」しが強材料となる局面も見られ、弱気ながらも-進-退の展開となっている。先物相場は5日、2,700リンギ台を回復。足下の需給が依然としてひっ迫感に包まれていることも、下支え要因となっている。ただ、シカゴ大豆が9ドル前半まで軟化したことに加え、今後の生産回復で、年央までに需給が緩和するとの見方は絶えず相場を圧迫する材料となっている。期先が8月以降、2,500リンギ台に 置していることからもそれは明らかだ。南米豊作、米国の作付増加観測を受けたシカゴ大豆の下げ圧力がさらに増すようだと、「思いのほか、(中心限月が)2,500リンギまで下がるのは早いかもしれない」(トレーダー筋)と見る向きもある。5日の先物市場は、6月きりで前日比83リンギ高の2,714リンギ。FOB価格は6月積み665ドル前後で推移している。
 過去最高となる作付意向 積が示されたことから、シカゴ大豆相場は今週全 に軟調。これがシカゴ、中国・大連の大豆油安につながり、マレーシア・パーム油先物も4日、6月きりで2,631リンギと昨年10月中旬以来、約半年ぶりの安値まで下落した。エルニーニョによる減産からの回復見 しも絶えず圧迫要因となっている。
 一方で、輸出需要の増加観測は相場を支援。3月の輸出量はSGSによると、約109万トンで前月比7%増となった。中国向けは低調も、インド、パキスタン向けが好調だった。今月も5月後半からのラマダンを控え、引き続き中東やインドなどからの買いが入るとの見方が強材料視されている。5日の急伸は、このラマダン需要に加え、依然として足下の需給がタイトであるとの予想が高値を呼んだもの。
 4月10日にMPOB(マレーシア・パームオイルボード)は3月の需給統計を発表するが、事前予想で在庫 は150万トン前後と、ひっ迫感は変わらないとの見方。予想平均は生産 が139万トンで前月比10%増、輸出量が118万トンで同7%増、月末在庫 が146万トンで前月並み。在庫の予想レンジは140万〜155万トンとなっており、仮に上限まで増えても前月比は6%増にとどまる。
 3月上旬にマレーシアで開催されたPOC(プライスアウトルック・カンファレンス)で、著名なアナリストは年央以降、相場は下落に転じると予想した。エルニーニョの影響で減産に見舞われた昨年から、今年は生産が回復し、在庫も積み上がるとの見方がその根拠。先物相場は年央あたりを境に、2,400〜2,500リンギまで値下がりすると見込まれている。
 目先、週明けの需給統計に注目。また、短期的なファンダメンタルズではラマダン需要の行方が大きな焦点となる。一方で、作付増加予想と南米豊作を抱えるシカゴ大豆の上値は重そうであり、マレーシアの生産回復が今後、より鮮明となれば、パーム油相場も下げ足を早める可能性もある。米大豆次第では、年央を待たずに中心限月の2,500リンギ台も考えられるとしている。