家庭用マーガリン
   前期も二期も減と市場は低迷続く
   バター風味系は前年並みに
 新商品やキャンペーンで活性化を
     
   家庭用マーガリン市場の低迷が続いている。前期の動向を見ると、引き続き容 、金額とも二ケタ減で推移。一昨年(15年)6月後半のトランス脂肪酸報道(米国の使用禁止)の後、売上げは大きく減退。「そこで離れた消費者に関しては、その後もマーガリンに戻らず、状況は厳しいまま」(大手メーカー筋)推移している。各社では、新しいレシピ提案などでマーガリンのおいしさをアピールするとともに、使い勝手の良さを訴求し、今期も改めて需要喚起に注力する考え。日本マーガリン工業会が展開する「マーガリンの日」(10月24日)キャンペーンなどを活かしながら、ダウントレンドに歯止めをかけたい。
 大手メーカーによると、前期(16年4月〜17年2月)の市場動向は容 、金額とも前年同期比88%と依然として大幅な落ち込みで推移。一昨年6月の米国でのトランス脂肪酸禁止報道以来、マーケットは大きな逆風に見舞われ、「それから、もうすぐ二年が経過するが、トランス脂肪酸報道によって離れたユーザーはマーガリンに戻ることはなく、その後ここまで、ほぼ一割前後の前年割れが続いている」(大手メーカー筋)という。昨年7月で、報道からまる一年が過ぎたことから、大幅な前年割れからは「潮目が変わるものと期待」(同)していたが、現実は「なかなか浮上してこない」(同)のが実態と言える。トランス脂肪酸を問題としない消費者の購入 自体は減っていないというものの、間口が狭まってきていることに、メーカー側が危機感を募らせていることは確かだ。
 カテゴリー の動向は、容 、金額いずれもプレーンタイプが前年同期比84%、グルメタイプが100%、健康タイプが72%、ケーキ用が71%。グルメタイプのみ、何とか前年実績を維持しているが、これは昨年、Jーオイルミルズがラーマ発売50周年を記念してプレゼントキャンペーン、「ラーマバターの風味」で増 キャンペーンを展開したことが貢献。また、欠品が出るほどではなかったが、バターの品薄が継続しており、バター自身の特売が姿を消していることも、この分野の売上げを支えているものと見られている。ここ数年のバター不足を背景に、各社がバター風味系の新商品や販促を強化したことから、バター風味系自体が消費者に浸透したことも、健闘している要因とされる。
 取り巻く環境の厳しさに変わりはないが、メーカー側では引き続き、「マーガリンの持つおいしさ、使い勝手が良いという特長を訴求し、市場の活性化に努めたい」と強調。低迷が続くマーケットだが、昨年12月から容 ベースは前年同月比90%を超えはじめてきており、「落ち込み幅がやや縮小傾向にある」(同)のも事実。この2年間、2ケタ減が続いてきたこともあって、今年度は底を打ち、最低でも「前年並みに戻したい」(同)というのが業界全体の共 認識だ。
 新商品では、雪印メグミルクが投入した「雪印コーヒーソフト」が最大の注目。同社の看板ブランドである「雪印コーヒー」の風味を手軽に味わえるパンスプレッドとなっており、順調な滑り出しという。同社はまた、基幹商品である「ネオソフト」でレシピプロモーション「ネオパンレシピ総選挙プレゼントキャンペーン」も展開。食パンを使用した手軽でおいしい朝食レシピ47種類と食パン以外のパンも使用した昼・夕食レシピを47種類、合計94種類の「ネオパンレシピ」の中から、それぞれ「一番作ってみたいネオパンレシピ」を選んで投票するもので、市場を盛り上げる取り組みの一つとして期待がかかる。このほか、日本マーガリン工業会が今年も実施する「マーガリンの日」キャンペーンもマーケットの活性化につなげたい。
 なお、前期4〜2月までの容量ベースでのシェアについては、雪印メグミルクが35%、明治が23%、Jーオイルミルズが18%、生協が4%などとなっている。発売50周年で各種キャンペーンを展開したJーオイルが前年同期と比べ2ポイントほどシェアを上げている。
 



マレー・パーム油需給