原 料 動 向
   米大豆は南米豊作等で弱基調
  新穀作付拡大見通しも圧迫
 需要好調でカナダ菜種は底堅い
     
   米国大豆の新穀作付面積拡大見通しを機にシカゴ大豆、ウィニペグ菜種の原料相場は下げ足を早める展開となったが、思いのほか底堅い気配も見え隠れする。とくにカナダ菜種はファンダメンタルが強く、タイトな需給見通しが相場を支えている。先物市場は先週、期近が約3週間ぶりに500カナダドルを回復した。
 シカゴ大豆は南米の豊作見 しで3月後半にかけて10ドル割れ。さらに先月末、米農務省が発表した17年産の作付意向 積が弱基調に拍車をかける格好となり、期近は9ドル前半まで値を落としている。作付意向 積は、過去最高となる8,950万エーカーと予想している。南米大豆の豊作も確定的で、とくにブラジル大豆は月を追って上方修正。米農務省が11日に発表した最新の需給報告では、前月予想の1億800万トンから1億1,100万トンに上方修正。アルゼンチンの生産見通しも前月予想の5,550万トンから5,600万トンにわずかではあるが引き上げられている。
 ただ、当面の弱材料は出尽くした感もあり、下げ止まる可能性も指摘。今後は天候相場に突入することになるが、直近では降雨による作付け遅れが懸念材料として浮上してきており、9ドル割れには、抵抗が強いとの見方もある。中国の買いが引き続き旺盛であることも下支え要因。
 カナダ菜種に関しては、さらにサポート材料が多い。同じく中国の需要が強く、今年度はすでに400万トン近くを手当て済みという。また、国内搾油も好調に推移しており、今期累計(4月12日までの週)は655万トンで前年同期を14%上回っている。稼働率は平均で9割まで上がっており、このままいけば900万トンの国内搾油が見えてくる。16年の生産 は2,000万トン超えとされるが、輸出、国内搾油と需要も2,000万トン近くとなりそうで、需給はタイト化する可能性が強い。また、降雪で収穫不能となっていた100万トンについては、サンプルを搾油し、その品質を調査しているとのことだが、「酸化に加え、油分も低いとの結 が出ている」(トレーダー筋)と見られている。カナダ菜種の新穀作付面積については、前年を5〜6%上回る2100万エーカーあたりまで拡大するとの見通しだが、需要が旺盛なだけに、逆に「そのぐらいないと、需要を満たせない」(同)と指摘されている。  製油各社は現在、引き続き価格改定に取り組んでいるが、原料相場、為替とも値上げ発表時とは様相が変わってきたことは確かだ。一方で、今4〜6月のコストは、大豆、菜種とも高値時のものであり、為替も円安であったことから大幅なコストアップとなっていることは事実である。1〜3月での値上げは目標の値上げ幅に達しておらず、収益環境は大きく悪化している。製油側では引き続き、価格改定に取り組む方針を明確にしている。
 



㈱ADEKA