ヤ シ 油
   ロッテ相場下落も高値水準維持
  パーム核油との値差は拡大に
 1~3月の比コプラ生産3割増
     
   ヤシ油相場は、引き続き高止まり。エルニーニョによる減産から、コプラ生産は回復傾向を見せるが、依然として「フィリピン現地のコプラ、ヤシ油の供給はタイトで、数字ほど余裕のある状態ではない」(トレーダー筋)と指摘。オレオケミカル需要も底堅く、ロッテルダム相場は現状も1,500~1,600ドルの高値レンジで下げ止まっている。ただ、競合するマレーシア・パーム核油が大きく値を下げており、ヤシ油に下げ余地があることも確か。今後、コプラの増産につれて「1,400ドル台までの軟化は視野に入っている」(同)としている。
  エルニーニョの影響を受けた昨年、フィリピンのコプラ生産 は15年と比べ1割減となった。過去5年平均との比較でも14%減。強気なファンダメンタルに加え、やはりマレーシア・パーム核油も同様の要因で減産となったことから、ヤシ油相場は昨年秋以降、右肩上がりの展開となり、ロッテルダム相場は年初、パーム核油とともに瞬間的に2000ドル超えまで急騰した。
 一方で、今年に入って、コプラ生産は予想 り回復傾向に。マレーシア・パーム核油も同様で、相場は1転して反落。ヤシ油はピーク時から2割強値下がりしている。パーム核油に至ってはさらに激しく値を下げ、ピーク時と比べ45%の急落となっている。
 フィリピンのコプラ生産量は1月が23万3,213トンで前年同月(15万4,627トン)と比べ51%増、2月は18万963トンで同(17万6,227トン)比3%増、3月が19万424トンで同(12万7,666トン)比49%増。1~3月累計では60万4,600トンとなり、前年同期(45万8,520トン)と比べ32%増となった。過去5年平均(58万9,806トン)との比較でも3%増。
 一方、ヤシ油の輸出 は1月が9万2,033トンで前年同月(4万9,678トン)と比べ85%増、2月が6万2,313トンで同(6万5105トン)比4%減、3月が6万4,756トンで同(3万3,728トン)比92%増。1~3月累計では21万9,102トンとなり、前年同期(14万8,511トン)と比べ48%増で推移している。過去5年平均(21万9,848トン)と同水準。
 今後の相場動向については、コプラ増産が確実視されていることから、基調が弱いことは間違いない。マレーシア・パーム核油が急落したことから価格差は現状500ドル前後と「過去最大のスプレッド」(トレーダー筋)となっており、ヤシ油に下げ余地があることは確か。「この先、1,400ドルあたりまでは下がる可能性は否定できない」(同)と指摘している。
  エルニーニョからの生産回復見通しで、マレーシア・パーム油の下げ足が早まっていることから、地合いの弱さは疑いようがない。一方で、需要は底堅く、「現地のコプラ、ヤシ油の供給にもいまだ潤沢感はない」(同)とされ、1,500~1,600ドルのレンジで高止まりするとの見方も出ている。
 



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