カナダ菜種
   作付意向は2240万A前年比9.9%増
  事前予想上回り過去最高
 タイトな需給で相場は再び高騰
     
   17年産カナダ菜種の作付意向面積は、全カナダで2,240万エーカーとなり、前年実績(2,037万エーカー)と比べ一割増しとなった。事前予想の平均である2,130万エーカーも上回り、このまま作付けされれば史上最高の 積となる。現地21日、カナダ統計局が発表した。新穀の作付増加見通しで先物相場は期先こそやや弱含んだが、タイトな需給を受けて期近は強気な展開。米大豆安が絶えず圧迫要因となりながらも、5月、7月きりは再び500カナダドル台を回復している。アルバータ州北部を中心に、降雨による作付け遅れへの懸念も強材料。
 作付けは増えるとの見方だが、輸出、国内搾油とも需要は好調で、生産が2,000万トン以上ないと需給が回らないとの見方が強い。仮に意向 積 りの作付けとなり、生育に問題がなかったとしても、「いまの需要を満たすにはギリギリの供給量」(トレーダー筋)とされ、ファンダメンタルズの強さは当 維持されることは確実な情勢となっている。
 事前予想のレンジは1,950万〜2,250万エーカー。今回の発表数値はその上限となり、当日のウィニペグ先物相場に対しては、新穀限月である期先の軟化につながった。一方で先週来、平原三週の広範囲、とくにアルバータ州北部、サスカチュワン州北部で降雨が多く、作付けの遅れが懸念材料となっている。マニトバ州に関しては今冬、雪が多かったことから、雪溶けの水でやや土壌水分過多も見られるという。ただ、これから天候が回復し、5月中旬までに作付けができれば問題はない。「この時期、そういった話しが出やすいというのも確か。現段階で過剰な心配をするのは時期尚早ではないか」(トレーダー筋)と指摘している。
 実際の作付けが意向面積通りになったと仮定すると、前年と比べ作付 積は一割増える。イールドを前年の44〜45から10%減の40と堅く見積もって計算すると生産量は前年と同水準の2,000万トン強となる。一昔前だと、潤沢と思える生産量だが、現状の需要を満たすには2,000万トン台の生産量が最低限のレベルとなっており、逆に言うと「これだけ収穫できないと、需給は一気にひっ迫する」(同)ということだ。輸出需要はここまで週20万トンのペースで年間1,100万トン。国内搾油も好調で930万〜940万トンが見込まれている。これが2,000万トンの生産 が必要という根拠で、今期末在庫は200万トン前後の見 し。「約一カ月分の在庫レベルであり、これで作付けが遅れ、収穫も遅れたりすると端境期の供給は非常に不安となる」(同)。
 ウィニペグ先物相場は、シカゴ大豆の下落に追随し、3月後半から軟調な動き。期近は一時、480カナダドル前半まで下落した。しかしながら、需給の引き締まりと作付け遅れ懸念で週初は530カナダドルまで上昇。とくに5月きりは手前の需要の強さを反映し、約7週間ぶりの高値まで値を上げている。
 昨年の収穫期の降雪で、越冬した菜種が50万〜100万トンあるとされていたが、4月になってようやく収穫された模様。ある意味、この最大で100万トンと言われた未収穫分に期待していた部分もあったが、結局、「収穫してはみたが、品質が悪く、食品グレードとしては使えない」(同)というのが結論のようだ。「搾油したが油分が低く、酸化も懸念材料」(同)となっている。越冬した菜種が期待できないとなったことが、足下の需給をタイト化させ、相場急伸に導いた一因となっている。
 



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