マレーシア
   マレー相場今週も全般は弱含み
  生産の回復鮮明で上値重い
 ラマダン控え輸出動向がカギに
     
   マレーシアのパーム油相場は今週全般も弱含みの展開。生産回復がより鮮明となってきていることやリンギット高が圧迫要因となっている。エルニーニョによる減産は終止符を打ち、生産量は月追って増加傾向に。4月の生産量も20日までで、前月同期を2割近く上回っているとされる。ラマダンを控えた輸出需要の強さが相場を支えるとの見方だったが、ここまでの統計を見ると、大きな伸びは見られていない。今後の動向が注目されるところ。いずれにしても、これから増産期入りで、在庫水準も徐々に積み上がることは確実視されている。現状、先物相場は2,500リンギを挟んで上げ下げしているが、上値を狙える強材料は見当たらない。現地26日の先物相場は、7月きりで前日比28リンギ高の2,514リンギ。FOB価格はRBDパーム油で7~9月積み610ドル前後で推移している。週後半は大豆油高などに支援され、2,500リンギを回復する動きとなっている。 
油生産量は、MPOB(マレーシア・パームオイル・ボード)によると399万9,412トン。前年同期(339万1,903トン)と比べ17・9%増となった。エルニーニョの影響を受けた15年末からの減産に歯止めがかかったことは間違いない。4月の生産量についても、増加傾向を示している模様。マレーシア・パーム油協会(MPOA)によると、4月1~20日までの生産量は全体で前月同期比18・5%増。半島部が同20・4%増、サバ州が同19・8%増と回復が顕著に表れているという。,
 この生産回復を背景に、先物相場は今月も全般に右肩下がりの展開。先週は一時2,450リンギまで下げ、昨年8月中旬以来、約8カ月ぶりの安値をつけた。外部要因を見ても、南米豊作と新穀の作付増加見通しで、シカゴ大豆は弱基調。週初はリンギット高も圧迫し、再び2,500リンギ割れに沈む局面も見られている。
 目先の強材料とされていたのは、ラマダンを前にした輸出需要の伸び。ただ、25日までの統計を見ると、再び前月実績を下回っている。SGSによると、4月1~25日までのマレーシア・パーム油輸出 は89万1,725トンで前月同期(90万2,628トン)と比べ1・2%減となった。主な国 内訳は中国が12万7,450トン(前月同期11万740トン)、EUが24万5,993トン(同18万7,530トン)、インドが13万5,300トン(同15万2,195トン)、パキスタンが1万トン(同3万1,500トン)、米国が4万155トン(同4万1,800トン)など。ITSによると、86万6,297トンで同(89万6,621トン)比3・4%減。中国が12万811トン(同10万2,500トン)、EUが17万2,063トン(同18万8,518トン)。
 マレーシアの生産回復は明らかで、輸出が伸びを欠くようだと、地合いの弱さは一層鮮明となる可能性が強い。米大豆は弱く、外部要因も上値に導く材料は見当たらないの現状だ。週後半は大豆油高に支援される場 も見られたが、当面、強気になれる状況にはない。先物相場は引き続き2,500リンギを挟んだ展開、FOB価格は7~9月積みで600ドルが攻防ラインとなりそうだ
 



財務省関税局