オリーブ油
   家庭用金額市場規模は364億円に
  前期比5%増、再び過去最高
 大手二社中心に今期も積極拡販 

     
   家庭用オリーブオイル市場は前期、重量、金額とも前年を上回り、金額ベースでは再び過去最高を更新。その市場規模は360億円超まで拡大した。16年は全 に原料も落ち着き、日清オイリオグループが「BOSCO」発売20周年記念キャンペーンを積極的に展開したほか、Jーオイルミルズも今年2月から新テレビCMを大々的に打つなど、断続的なレシピ提案も含めたマーケット刺激策が奏功したものとみられる。一方で、昨年後半以降は伸び率の鈍化傾向もうかがえ、大手2社とも、さらなる成長には「新規ユーザーの獲得など間口の拡大が必要」と強調する。イタリア大幅減産といった問題を再び抱えながらも、各種施策を打ち続け、今期もさらなる成長を目指す考え。
 大手製油メーカーによると、前期(16年4月〜17年3月)の市場動向は、重 が前期比104・7%、金額が同105・1%。15年はスペイン、イタリアの大幅減産による値上げの影響で数字を落としていたが、16年は原料も落ち着き、日清オイリオが基幹ブランドである「BOSCO」発売20周年記念キャンペーンで巻き返しを図ったこともあって売上げは大きく回復した。重量ベースは3万5,000トン台に戻したものの、わずかに14年には及ばず。しかしながら、金額ベースは約364億円と過去最高を更新した。エキストラバージンが重 106・1%、金額106・3%と順調に推移、ピュアも重量99・8%、金額100・7%と前期並みを確保した。
 大手二社による断続的なレシピ提案、メディアによる健康訴求もマーケットを支える一方で、伸び率の鈍化がやや気になるところ。確かに重 は上期の106・1%から下期103・2%にダウン。とくに、最大需要期の10〜12月は102・7%にとどまった。「やや足踏み、踊り場にさしかかってきた」(大手製油筋)との認識で、「新規ユーザーの獲得による間口の拡大、ライトユーザーに対しては普段使いに向かわせるなど使用 の拡大を図ることがさらなる伸長への方策」という。こうした中で、Jオイルは今年2〜3月、嵐の大野智さんを起用した大々的なテレビCMを投入し、新規トライアルユーザーの獲得、間口の拡大策を展開。その効 は大きく、EVの2月は数 で112・7%、3月も108・1%と売上げは大きく伸長した。
 製油メーカーによると、オリーブオイルの購入経験率(年に一回以上購入)は約50%。ゴマ油は約60%となっていることから、「少なくとも、ゴマ油と同レベルまではもっていける」(同)とし、今期も積極的な販促を実施していく方針。日清オイリオは、BOSCOに加え、「さらっと軽〜いオリーブオイル」が人気となった日清ブランドに新たにEVを投入。また、注力する鮮度のオイルシリーズによる「かけるオイル」の訴求によって、「もう一段の間口拡大を図るとともに、いま購入している世帯には使用 を増やしてもらう」戦略に出る。
 家庭用市場は、キャノーラ油が重 ベースでは約21万トン(全体の約7割)と他を圧倒するが、金額ベースでは410億円強と、オリーブオイルとの差は50億円ほどまで縮小している。世帯数の減少、少子高齢化がさらに進展していく中、マーケット全体の先行きが厳しいことは周知の事実だが、オリーブオイルに関しては先の購入世帯率を見ても、まだ伸びしろを持っていることは間違いない。「いずれ、金額はキャノーラ油を追い抜く」(同)とみられ、400億円台の早期実現が当面の目標となる。将来的には500億円まで伸びることが予想されている。
 



 国産原料油脂