J—オイルミルズ
   
   2017年3月期決算は減収増益に
   八馬社長が営業概況報告
 ミール市況の低迷が減収要因

 
    
   ㈱Jーオイルミルズ(東京都中央区・八馬史尚社長)は11日、同本社会議室において2017年(平成29年)3月期の決算報告会見を開催した。当日は、代表取締役社長執行役員マーケティング本部長の八馬史尚氏、常務執行役員製油本部長の内山明浩氏、財経部長の渡辺光祐氏が出席した。
 冒頭に渡辺部長から平成29年3月期の決算説明があった。
 それによる平成29年3月期の連結業績は、売上高1,802億2,500万円(前期比3・8%減)、営業利益54億6,800万円(同18・0%増)、経常利益58億3,200万円(同8・9%増)、当期純利益32億5,800万円(同9・6%増)の微減収増益の決算内容となった。平成30年3月期の通期見通しについては、為替の円安や搾油原料の上昇見 しから売上高1,900億円(前期比4・6%増)、営業利益60億円(同9・7%増)、経常利益65億円(同11・4%増)としている。
 決算内容の概要について説明した渡辺氏は「売上高はミール市況の影響から前期比で3・8%の減少となった。減収要因はミール市況の低迷で、ミールを除いた売上高は、ほぼ前年並みとなっている。第4四半期については、為替の円安と原料価格上昇で、厳しい環境となった。
 一年を通しては、原料相場、為替、ミールの価格のバランスが良好だった事に加え、油脂の販売数 の確保。離型油、炊飯油、風味油等の商品が多くのお客様に採用頂いた。マーガリン、スターチ等高付加価値商品の拡販、ソリューション営業の推進、コストダウンの実施を行った。第44半期の為替の影響を含む原料コストの上昇や物流費等の費用増対策で、昨年の12月に汎用油の値上げを発表し、現在取り組みを進めている。各施策について、オリーブオイルについては〃味、香り引き立つ調味料〃と云う事で、一かけする使い方で、踊り場状態にあった市場の活性化に取組んだ。また、AJINOMOTO健康アマニブレンド油の導入、健康サララ新CMによって、美味しさと健康の認知。理解の獲得により、更なる拡販を目指した。更に、業務用についてもAJINOMOTOオリーブオイルエクストラバージン等2品種で、910gのエコペットと斗缶を4月3日から新発売した。営業利益では、販売費、一般管理費が増加しているが、これはオリーブオイルの広告宣伝の実施、設備の老朽化対策の前倒しで、従来より費用が増加しているが、今後、中長期的に効 が出てくると考えている。今後も営業利益3期連続増益を目指し基盤強化に取組んでいく」と語った。
内山常務が原料事情説明
減産でオリーブ油が高騰

 引き続き、内山常務が原料事情について説明を行い、特にその中で「大豆、菜種相場については、大豆相場が2016/17年クロップのブラジル、アルゼンチン大豆生産予想が上方修正された事により、世界の大豆期末在庫も上方修正された。合わせて、新穀のアメリカ大豆の2017/18年クロップの作付 積が史上最高になるとの見 しから、一時、6カ月振りにブッシェル当たり950セントを割り込む展開になり、供給増加圧力が強まった。ここに来て若干の動きもあるが、大きな流れは述べた りである。菜種相場については、大豆に連動した動きで、一時、トン当たり480加ドルを割り込む展開となった。しかし、輸出余力がカナダ一国に拠るところが大きいと云う事で、その後、需給バランスを意識して520加ドルに戻しており、大豆に比べると高値で推移している。菜種相場は、カナダでの史上最高の作付 積が予想されており、需給バランスの改善が新穀の生産状況によってどうなるか、今後の展開が待たれる所である。大豆、菜種共に北米の作付時期を迎えており、天候に左右されやすい相場展開となっている。今後も慎重に見守って行きたい」
 「オリーブオイルについては、最大生産国のスペインの減産で取引価格が高騰している。イタリア、ギリシャ等も減産。スペインの国内、輸出需要が旺盛で期末在庫の減少が予想されている。エキストラバージンの産地の取引価格は、一昨年の高値に迫る勢いである。この秋に新穀が出てくるまでこの高値が続くものと思われる」
 「ミールの販売状況については、1〜3月の大豆ミールの配合率は、1月が12・3%、2月が12・2%、3月も同程度と見ている。菜種ミールは、1、2月が5・2%、3月もほぼ同水準、昨年の10月以降、5%台を回復している。輸入ミールは、1〜3月が中国産の価格競争力がなく、インド、南米産にシフトした。4〜6月については、中国産の価格競争力が回復し、中国産とインド産が商談の中心になった。この様な環境の中、4〜6月渡しの国産大豆ミールの商談は、1月中旬までは飼料メーカーが買い易い状況にはなかったが、1月の下旬からシカゴ相場が反落した事もあって少しづつ進捗した。3月に入ると、南米の大豆生産 が豊富な見 しが広がって前期平均以下の価格となり、商談が一気に進んだ。最終的な仕上がりは、各社によって異なるものの、前期商談と大きな格差はなかった。菜種ミールについては、配合率上昇により、大豆ミールと違う価格形成となった。商談は、3月末の短期集中となり、対大豆ミールレシオは、前期比4%の上昇となった。大豆ミールの出荷見 しは、安定した需給が続くと見ている。菜種ミールについては、レシオの上昇で、競合原料の下落に伴い、若干配合率は低下すると見ている。7〜9月渡しの進捗状況は、為替が円安に振れており、商談は停滞している」と語った。
 引き続き八馬社長が概況報告を行い「2月9日にこの場で話したとおり、第4四半期の環境が大きく変わり、厳しい展開となったが、年度で目標としていた水準は何とかクリアする事が出来た。次に向けた投資と云う事で、オリーブオイルの展開では手を打てた。今年度についても上期は厳しい状況が続くと見ており、引き続き、価格の点についてはご理解頂くべく努めて行きたい。合わせてコストダウンの努力、高付加価値商品の拡販に取り組みながら、今年度の数値も低い目標ではないが、達成に向けて、全力で取組んで行きたいと考えている」と語った。



  不二製油グループ本社㈱