日本こめ油工業協同組合
   ボーソーの齋藤氏が新理事長に
   常総会を開催し役員改選 
 各種課題に対し全力で取り組む

   日本こめ油工業協同組合(東京都台東区)は11日、東京・大手町の「KKRホテル東京」で、平成29年度第37回 常総会を開催した。総会では任期満了に伴う役員改選で、ボーソー油脂の齋藤典幸常務(6月下旬開催の株主総会で社長就任予定)を新理事長に選任した。築野富美前理事長(築野食品工業社長)は副理事長として、齋藤新理事長を支える。このほか、平成28年度事業報告、平成29年度事業計画などを承認可決した。
 総会終了後に記者会見が行われ、齋藤新理事長は「当組合の第20代理事長に選任された。業界のさまざまな難題、課題に対して微力ではあるが全力でぶつかっていく所存である」と抱負を述べた。
 引き続き行われた懇親会では「わが国の食品市場だが、人口の減少と高齢化によって日本人の胃袋そのものが小さくなってきたということで、構造的な問題が顕在化してきているように思われる。また、植物油市場においては、国内市場の活性化が乏しく、環境の変化を十分に受け止められていないのではないかと感じている。しかし、この二年間ほどで植物油に対するイメージは大きく変化したように思われる。すなわち、さまざまな植物油がマスコミの情報番組に取り上げられたことによって、植物油に対する注目度が高まった。一部の植物油について市場の活性化が進んだことは評価に値することだと思っている。一方、わがコメ油業界においても、一昨年来の急激な需要の増加というものは、一時から比べると落ち着いてきたが、そこには安定的な需要と健康オイルとしてのイメージが定着してきているように思われる。しかしながら、コメ油の需要が堅調であるにも関わらず、コメの消費 減少による原料米糠の減少というものが、依然としてコメ油メーカー各社が抱える大きな課題となっている。一説には、コメの消費 が毎年8万トンずつ減少すると言われている中ではあるが、各社の米糠集荷努力によって何とか国内でのコメ油の生産 は横ばいを維持しているところである。しかし、総需要をカバーするには至らず、不足分は輸入原油に頼っているというのが紛れもない事実である。これらの需給バランスの調整とコスト での厳しい局 がこれからも引き続くのではないかと懸念を持っている」と取り巻く内外環境について言及した。
 その上で、齋藤新理事長は「家庭用の製品については、JASの格付実績を見ても2年前と比較して約3倍の実績となっており、大きな伸びを示している。これを1時のブームとすることなく、また安心することなく、業界全体で家庭用向け製品の定着、伸長に今後とも努力していきたい。また、昨年の10月には当組合も協力して、第3回国際こめ油会議が東京で開催された。世界10カ国から320人を超える業界関係者、研究者に参加いただき、活発な情報交換が行われた。このように、コメ油業界をめぐる情勢は、例えば原料の確保、コメ油の価値に見合った適正価格での販売、そして副産物である脱脂糠の安定的販売など課題は山積しているわけではあるが、組合員各社が知恵を出し合って、これらの難題に真摯に取り組んで、一つひとつを克服していくことが肝要と思われる」と改めて抱負と決意を述べた。
 懇親会はこの後、農水省食料産業局食品製造課の神井弘之課長が来賓祝辞。山口與左衛門副理事長(三和油脂社長)の乾杯で和やかな懇親の場に移った。
 なお、記者会見で築野前理事長は、原料米糠の確保やグリシドール脂肪酸エステル対策などに取り組んだ在任二年間を振り返った上で「昨年10月に開催された第3回国際こめ油会議は大きな成功を収めた。組合員一丸となり、協力・支援を行ったことが成功の要因の一つと自負している。今後もコメ油業界の発展・躍進のため、齋藤新理事長を微力ながら支えていきたい」と退任のあいさつを行った。



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