日本ひまし工業会
   平成28年度二次製品輸入実績  
  国内合計4万1702トン
(前年比4%増)
  セバシン酸輸入が29%の急増
     
   (続報)日本ひまし工業会(三重県四日市市・辻定昭会長)は既報通 り、去る6月1日に開催した定時総会後の記者会見で、ヒマシ油需給について報告を行った。
 会見では事務局から2016年度の事業報告が行われた。
 事業報告の概要は次の通り(要旨)。
一、 為替相場は、昨年11月の米大統領選挙直後に1ドル=101円台を付けたものの、トランプ大統領が掲げる経済政策への期待からドル買いの動きが広がった。昨年12月にはFRB(連邦準備制度理事会)が一年ぶりの利上げに踏み切った事もドル高要因となり、12月16日には、1ドル=118円台までドル高円安が進んだ。ただ、急速なドル高に対する警戒心から、年明け以降はドル売りが優勢となり、2017年2月7日には1ドル=111円台まで円高ドル安が進んだ。米国の追加利上げ観測が強まった3月上旬には1ドル=115円台までドルが買い戻されたが、トランプ政権による政策運営に対する不透明感が強まった事で、3月後半には1ドル=110円台までドルが売られた。
一、 地政学リスクの高まりも円買い材料となった。米軍によるシリアへのミサイル攻撃や北朝鮮情勢の緊迫化等から、4月11日の海外市場では1ドル=110円を割り込み、トランプ大統領によるドル高牽制発言が報じられた4月13日には1ドル=108円台まで円高が進んだ。その後は地政学リスクが和らいだ事や、フランス大統領選で中道系のマクロン氏が極右のルペン氏を抑えて勝利した事で安心感が広がった。ただ、足元ではトランプ政権による政策運営に対する不透明感から、ドルを売る動きも散見される。地政学リスクも引き続き意識されており、当 の為替相場は振れの大きい展開が続くと予想される。もっとも、米国が6月のFOMC(連邦公開市場委員会)で追加利上げに踏み切る可能性を示唆しており、市場が落ち着きを取り戻すにつれて為替相場はドル高方向に傾く事が予想される。長期的な基調はドル高円安方向にあると考えられる。経済見 しの前提となる年度平均の為替レートは、2017年度1ドル=114〜115円程度が予想される。
一、 2016/17年クロップの世界のヒマシ油種子生産 は、インドが107万トンで前年比22・5%の大幅減産、ブラジルも1万トンで同80・0%の大幅減産、中国が4万トンで前年並み、その他も11万トンで前年並み、世界合計は123万トンで、前年比22・2%の大幅減産となっている。
一、 インドからのヒマシ油の2016年1〜12月の累計輸出数 は50万5,000トンで、2015年の49万2,000トンから2・6%増加した。仕向地 では、中国向けが24万5,000トンで同27・6%増、欧州向けが18万8,000トンで同51・6%増、米国向けが4万3,000トンで同8・5%減、その他が2万9,000トンで同77・5%減となった。
一、 国内のひまし油製品の需給状況を表す2016年のヒマシ、ヒマシ二次製品の輸入量(下記表参照)では、種子輸入がゼロで、2005年に8トンの実績があって以来、11年連続で種子での輸入ゼロが続いている。
 2016年の「ヒマシ油」の輸入量は、1万7037トン(対前年比99%)に減少した。「ヒマシ硬化油」も6,538トン(同95%)に減少。
 自動車、鉄鋼関連のグリース等に使われる「12ヒドロキシステアリン酸」の輸入量は1万488トン(同104%)に増加した。
 自動車のウレタン材等に使われ、最近は人工透析用フィルター等、医療用需要も増えており2次製品需要増の要因となっている「セバシン酸」の輸入 は、7,639トン(同129%)に急増した。2016年の合計輸入 は4万1,702トンで、前年の4万119トンから更に1,583トン(4・0%)増加している。
 



 かどや製油㈱