国産原料油脂
   6月渡し米油商談据置きで決着
   加工用は冷食需要に期待感
 ジャガイモ供給も今月から回復
     
   昨年の北海道の台風被害による原料ジャガイモ不足の影響は、ポテトチップスの販売中止等を生み、加工用米油の需要にも影響を与えてきた。6月に入ると鹿児島でジャガイモの収穫が始まっており、製菓メーカーによる米油の買付けも 常に戻りつつある。
 米油メーカー筋は7日、この様な環境の中で行われていた加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの6月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回5月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 米油バルク商談は、4月渡しで、円安による輸入米原油の価格高騰を背景に、7カ月振りにキロ当たり5円の値上げで決着して以来、5、6月と2カ月連続での据置き決着となった。
 4〜6月渡しの長契商談が同5円の値上げで決着している事も、ロット数の少ない単月商談に影響を与えている模様である。
 今回の据置き決着で国内の2017年6月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり240〜241円で流 する事になる。
 今回商談の環境については「家庭用は依然として好調を維持している。業務用については斗 製品を食品展示会等でPR展開を行っている。加工用についても1 消費者からの米油の良さの問い合わせ等が入り、冷凍食品メーカーの研究員も米油を重視して、冷凍チャーハン等に採用されている。また、製菓・製パン等にも使用されるなど他用途の需要が増加している」(米油メーカーバルク販売責任者)とした上で、ポテトチップスの原料であるジャガイモの需給については「北海道産のジャガイモ不足によるポテトチップス向けの米油需要の低迷が続いていたが、6月に入ると鹿児島でジャガイモの収穫が始まっており、米油の納入も 常に戻りつつある」(同)として、西日本のジャガイモの収穫が始まった事で、ポテトチップスメーカー向けの米油の納入が 常に戻りつつある事を明らにした。
 ポテトチップス関連では、原料ジャガイモ不足から加工ジャガイモを使ったクリスプ(成型ポテトチップス等が好評だが、コスト を考慮して揚げ油はパーム油が主体となっている事から、米油の需要としてしては、ポテトチップスの生産回復を待つしかないのが現状である。
 国内の米油の需給環境は、少子高齢化や人口減少の影響を受けて、フライ用は頭打ちとなっている事から、国内の米油メーカー各社は、炊飯油、離型油等で、外食産業や冷凍食品分野などへの新規需要の開拓を進めている。
 米油の統計 については、5月末に農水省から公表された油糧生産実績によると、本年4月の米糠の原料処理 は2万7,667トンで、前年同月に比べ、数 で321トン(1・2%)の増加となった。
 4月の米原油生産も5,554トン(対前年比102・5%)に増加した一方で、4月末在庫は、1,489トン(同99・0%)と前年並み。輸入原油在庫は輸入減少傾向から1,710トン(同62・8%)に急減している。
 国産の供給不足をカバーする輸入原油は、4月の輸入実績で、ブラジル産を中心に1,783トンと、前年同月比で1,488トン(45・5%)%の急減。1〜4月累計も7,499トンと、前年同期比5,918トン(44・7%)の大幅減少で推移している。
 



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