マレーシアのパーム油相場
   マレー相場弱基調も足下タイト  
  先物9月限2500リンギ割れで推移
 増産予想、輸出減速は弱材料に
     
   マレーシアのパーム油相場は、今後の増産見通しと輸出需要の減速予想が弱材料視されるも、足下に関しては依然として在庫水準が引き締まっていることから、下値は限定した動きとなっている。先物市場はリンギット相場の動向も絡みながら、中心限月の9月きりは2500リンギを挟んだ展開。FOB価格は9月積みで615ドル前後での推移となっている。昨年のエルニーニョによる減産から回復基調にあるのは確か。一方で、5月までの生産回復の足取りは思ったほどの増加幅に至っておらず、ラマダン需要で輸出が伸びた5月の在庫は4月末から減少する結 となっている。「足下の需給は依然としてタイト感が強い。相場の地合いは弱含みと言えるが、現状の在庫水準においては、先物相場は2,300リンギあたりで下値がサポートされるのではないか」(トレーダー筋)との見方を示している。
 MPOB(マレーシア・パームオイルボード)が先ごろ発表した5月のマレーシア・パーム油需給統計によると、生産 は165万4,494トンとなり、前月比6・9%増にとどまった。エルニーニョによる減産から着実に回復傾向をたどるも、その増加幅は予想を下回る水準となっている。一方で、ラマダンを前にして需要は堅調だったことから、輸出量は150万5,929トンで同17・3%増と伸長。結果、5月末在庫 は155万7,619トンで同2・6%減となった。在庫水準は依然として低く、足下の需給はタイトなまま推移。これが相場を下支えする大きな要因となっている。
 今一つ生産増加の足取りは重いものの、これから増産期に入ることも確かで、今後の生産回復見通しは絶えず弱材料としてカウントされている。さらに、5月のラマダン需要の反動で、6月の輸出 は減速するとの見方も圧迫要因に。SGSによると、6月1〜15日までのマレーシア・パーム油輸出 は52万3,505トンで前月同期(61万3,465トン)と比べ14・7%減。主な国 内訳は中国が3万2,900トン(前月同期4万2,630トン)、EUが13万710トン(同14万8,095トン)、インドが10万3,250トン(同6万6,400トン)、パキスタンが4万3,830トン(同4万1,000トン)、米国が8,000トン(同3万20トン)など。
 ITSによると、50万8,960トンで同(61万7,697トン)比17・6%減。中国が4万900トン(同3万7,130トン)、EUが10万8,210トン(同11万3,765トン)。
 19日の先物相場は9月きりで先週末比4リンギ高の2488リンギ。FOB価格はRBDパーム油で9月積み615ドル前後で推移。天候相場に入っているシカゴ大豆の動向など外部要因は不透明感も強いが、現状、ファンダメンタルズでの強調材料も事欠く展開。予想 りマレーシアの生産 が回復してくるとなれば、地合いの弱さはさらに鮮明となってくるはずだ。
 一方で、6月の生産量についても増加幅は予想を下回っているとの見方が囁かれており、「在庫水準の低さが今後も相場を下支えする可能性が強い」(トレーダー筋)との指摘も。基調は決して強くはないパーム油先物相場だが、「現状の在庫 を考慮すると、2,300リンギが下値抵抗線と考えられる。在庫が大きく増えない限り、さらなる下落は期待薄」(同)としている。
 



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