パーム油
   マレー相場増産観測で先は弱い
  先物9月2400リンギ台後半で推移
 在庫低水準で足下のタイト継続
     
   マレーシアのパーム油相場は、引き続き今後の増産観測が期先の地合いの弱さを映しているが、足下は依然として在庫が低水準で推移していることから、期近はタイト感が強い。来週初に6月のマレーシア需給統計が発表される予定だが、当月はラマダン期であったため、生産の増加は限定的とみられ、在庫の積み増しも期待できない。先々は弱いものの、「在庫が170万~180万トンと増えていかない限り、下値は限定されるのではないか」(トレーダー筋)と指摘している。週初の先物市場は乾燥懸念で値を上げたシカゴ大豆・大豆油などが強材料となり、続伸した。3日の先物相場は9月きりで先週末比44リンギ高の2,503リンギで引けた。FOB価格は9月積みで615ドル前後で推移している。
 2015年11月以降、エルニーニョによる減産に伴い、右肩下がりで在庫は減少。今年に入って生産量は着実に回復傾向を示すも、当初予想よりもその伸びは鈍く、3月、4月と増加した在庫は5月末、3カ月ぶりに減少に転じた。ラマダン期に向けた需要が中東から入ったことで輸出が好調に推移したことも加わり、5月末在庫 は155万7,619トンで、前月比2・6%減となった。2月末に146万トンまで落ちた後、4月末に160万トン弱まで積み増したものの、再び減少し、在庫水準は2012年以降で最も少ない状態が続いている。今年1~5月の平均在庫 は154・2万トン。前年同期の196・4万トンと比べ2割減で、いかにも少ない。足下の需給は依然としてタイトな状況が続いている。
 6月はラマダン期であるため、農園労働者が帰郷しており、増産の幅は限定的と見られる。MPOAによると、6月1~20日までのマレーシアの生産 は前月比8・3%増であったとしている。輸出も減速したものの、大きく在庫が増えるような需給環境ではない。
 その6月の輸出 は、ラマダン需要の反動で減速した。SGSによると、6月のマレーシア・パーム油輸出 は121万359トンで前月(131万320トン)と比べ7・6%減。主な国別内訳は中国が6万5,500トン(前月10万5,090トン)、EUが24万5,163トン(同28万215トン)、インドが23万8,350トン(同28万3,820トン)、パキスタンが9万8,830トン(同6万トン)、米国が6万9,082トン(同6万607トン)など。
 ITSによると、119万583トンで同(130万6,374トン)比8・9%減。中国が12万400トン(同11万4,290トン)、EUが25万7,666トン(同23万3,570トン)。
 今後の相場動向については、増産期入りで、7~9月以降の生産 の伸長が予想されている。今後の生産増加見 しが期先の地合いを弱くしていることは確か。昨年冬以降、降雨 は十分に観測されており、「7月以降のパーム油生産 は過去最高の生産量を記録した2015年と同程度ほど増えることが期待される」(トレーダー筋)という。生産の回復が鮮明となれば、もう一段の安値も考えられる。一方で、在庫水準が低い間は、先物相場で2,300リンギが抵抗線なるとしている。

 



  2017年通関/5月のパーム油