マレーシアのパーム油
   今後の生産増加見込み上値限定
  在庫低水準で足下タイト続く
 強弱材料交錯、米大豆の動き注視
     
   マレーシアのパーム油相場は、内外の強弱材料が交錯する中、先物相場は10月きりで2,500リンギ台前半で推移。今後の生産回復見通しが終始上値を抑えるも、継続する足下の需給ひっ迫感やシカゴ大豆高などを受け、下値も底堅い。今月の輸出需要が前月を上回って推移していることも支援要因となっている。18日の先物相場は10月きりが前日比24リンギ安の2,513リンギ。FOB価格は10月積みで615ドル。7月の生産増加が確実視される中、当 は、米中西部の天候に一喜一憂するシカゴ大豆の行方が相場を大きく左右するものと見られる。
 足下の需給は依然として、ひっ迫感が強い。このため、期近は2,600リンギ台と高止まりしている。マレーシアの6月末在庫は153万トン弱と低水準が続いており、150万〜160万トン台の在庫 にとどまっている限り、下値は2,400リンギ近辺でサポートされる可能性が強いという。
 MPOB(マレーシア・パームオイルボード)が10日発表した6月分のマレーシア・パーム油需給統計によると、生産 は151万4170トンで前月比8・5%減。ラマダンで農園労働者が帰郷するなど労働力不足となったことが影響したものだが、160万トン強とみられた事前予想の平均も下回った。輸出 も137万9,691トンで同18・4%減となったが、生産減が響き、6月末在庫 は152万7,043トンで同1・9%減となった。前年同月の177万トンとの比較では14%減で、2012年以降で最も少ない在庫レベルに落ち込んでいる。
 先物相場は今後の生産回復観測と輸出需要の減速、外部要因ではシカゴ大豆が9ドル前半まで軟化したこともあって、6月28日に9月きりは2440リンギまで下落した。しかしながら、7月入り後は米中西部の天候懸念で10ドル台に急伸したシカゴ大豆が強いインパクトとなったほか、予想を下回った6月の生産量、在庫量が強材料となり、2,500リンギ台後半まで反発している。一方で、今後の増産予想、とくにラマダンによる労働不足で予想を下回る減少となった6月の反動もあり、7月の生産が回復し、前月を上回ることは確実視されていることは絶えず上値を限定する要因。また、ここにきて天候懸念の後退で軟化するシカゴ大豆も弱材料となっている。
 一方で、7月の輸出需要がここまで、前月を上回って推移していることは一定の支援要因に。SGSによると、7月1〜15日までのマレーシア・パーム油輸出 は61万5,671トンで前月同期比17・6%増。ITSでも59万9,414トンで同17・8%増となっている。  今後の相場動向については、強弱材料が交錯する状況下、天候相場で上げ下げする米国大豆の動きに注視。シカゴは先週前半までのヒートアップ状態が冷めつつあり、パーム油相場もつれ安する展開。ファンダメンタルズではやはり、今後の生産増加への期待感が上値を抑制するものと見られる。
 


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