ヤ シ 油 
   比コプラ生産回復期待が高まり
  ロッテ相場上昇基調は一服
 足下ひっ迫感継続で下値は限定
     
   ヤシ油相場が落ち着きを取り戻してきた。フィリピンのコプラ生産が今後、継続的に回復すると予想されているため。ホールドしていたディーラーらが売りを強めたことから、一時の騰勢状態が沈静化されてきている。ロッテ相場は6月に1800〜1900ドルまで再急騰したが、どうやら「値上がりはピークアウトした感が強い」(トレーダー筋)という。ただ、6月のフィリピンのコプラ生産は前年同月を2割近く下回っており、足下のタイト感は解消されていない。コプラ回復によって先安期待が高まる見 しだが、期近は1500〜1600ドルと、ロッテ相場はいましばらく高止まりする可能性が指摘されている。
 フィリピンのコプラ生産は16年、エルニーニョの影響で減産。前年比10%減となったほか、過去5年平均との比較でも14%減となり、とくに昨年後半から年明けにかけてタイト感が強まった。マレーシアのパーム核油も同様の要因で値上がりしたことから、ヤシ油のロッテルダム相場は年明け後、パーム核油とともに2000ドル超えまで急騰した。さすがに上げ過ぎ感から、徐々に軟化したものの、思いのほかコプラ生産の回復が遅れているとの見方から、6月に入って再び騰勢基調を強め、ロッテ相場は再び1800〜1900ドルまで高騰。「需要が底堅く、足下のひっ迫感が強調。売り手市場の状況となった」(トレーダー筋)ことが、上げ相場を演出したものとみられる。
 一方で、7月入り後は徐々に落ち着きを取り戻す展開に。オイルワールドが2018年のコプラ生産も回復は継続するとの見解を示したことなどから、「相場が下がる前に高値で売ってしまおうというディーラーらがホールドしていたコプラを手放した」(同)とし、「市場にコプラが出回り始めてきた」(同)ことが相場軟化の一因になったという。現状、ロッテルダム相場は1,600ドル台まで下げており。「少しずつではあるが基調は弱くなってきている」(同)と指摘されている。
 ただ、6月のコプラ生産が前年を割り込んでいるように、足下のひっ迫感はなお継続している。先安への期待感が高まるものの、今後のフィリピンのコプラ増産が明確化するまでは、「なお底堅い展開が続く」(同)ことが予想されている。
 フィリピンのコプラ生産量は1月が31万1,892トンで前年同月(15万4,627トン)と比べ102%増、2月は20万7,466トンで同(17万6,227トン)比18%増、3月が22万6,405トンで同(12万7,666トン)比77%増、4月が16万4287トンで同(13万5887トン)比21%増、5月が17万2,838トンで同(12万8,053トン)比35%増、6月が14万8,911トンで同(17万8,824トン)比17%減。1〜6月累計では123万1,798トンとなり、前年同期(90万1,284トン)と比べ37%増となった。過去5年平均(115万5,242トン)との比較でも7%増。
 一方、ヤシ油の輸出 は1月が14万2042トンで前年同月(4万9,678トン)と比べ186%増、2月が7万2,442トンで同(6万5,105トン)比11%増、3月が8万4,355トンで同(3万3,728トン)比150%増、4月が4万7,611トンで同(4万374トン)比18%増、5月が5万1,700トンで同(3万3,701トン)比53%増、6月が3万9,200トンで同(7万4,048トン)比39%減。1〜6月累計では43万7,350トンとなり、前年同期(28万6,686トン)と比べ53%増で推移している。過去5年平均(41万3,988トン)との比較でも6%増。
 


日本フードサービス協会(JF)