日本植物油協会
   遺伝子組換え表示問題で見解示す
  植物油への義務化は不適切
 IOC品質管理プログラム参加
 
  日本植物油協会(東京都中央区・今村隆郎会長)は7月28日、記者会見を行い、消費者庁が進める遺伝子組み換え(GMO)表示制度に関する義務表示事項の拡大について、齊藤昭専務理事が協会の考え方を説明した。また、国際オリーブオイル協会(IOC)が実施する品質管理プログラムに正式参加を決めた経緯についても報告を行った。
 消費者庁は7月19日、「第3回遺伝子組換え表示検討会」を開催し、関連業界団体からヒアリングを行った。齋藤専務は会見で、改めて協会の方針を説明した。齋藤専務はまず、「GMOは国家としてその安全を保証しているところで、安全性に関する義務化については異論はないが、選択のための表示制度の義務化に関しては優良誤認の危険性をはらんでおり、その拡大にあたっては、表示制度が科学と裏腹の関係にあることを配慮した細心の注意が必要である」と表示拡大は慎重であるべきとの認識を示した。従来から植物油は精製過程でたんぱく質、DNAとも除去されており、表示義務化には無理があるが、それを踏まえた上で齋藤専務は「今回の検討会に先立ち、消費者庁は国立医薬品食品衛生研究所等で最新の分析技術を活用し、精製された植物油について検証した結 、DNAやたんぱく質を含まないことが明らかになった。科学的見地からDNAが含まれないことは明確であり、植物油に表示制度の義務化を求めることは不適切である」ことを改めて強調した。
 さらに、齊藤専務はトレーサビリティ制度にも言及した上で「植物油は原料作物がGMであろうが非GMであろうが、DNAは除去されている。原料にあえてさかのぼってまで表示する有意性はなく、逆に消費者をミスリードしかねない」と説明。それでも義務表示に踏み切った場合は、社会的コストアップは避けられず、国内企業への負荷ばかりではなく、製品の信頼性低下、混乱が生じる懸念があること、併せて原料価格の高騰、安定供給にも支障が出る可能性についても言及した。
 IOCへの参加については、一昨年4月にIOCの事務総長が植物油協会を訪問して以来、意見交換を実施。この間、国内においては、日本のオリーブオイルは8割が贋物などとする発言があったこともあり、「主要生産国の大半が加盟しているIOCとも連携し、信頼ある規格・基準を設定。これによって国内流 品に対して一定の表示の秩序を作り、結果として粗悪品の流 を排除、防止する必要があるとの結論」を得て、今回の参加に至ったと説明。今年5月に開催されたIOC総会で、正式に品質管理プログラムへの参加が承認された。
 今後について、同協会では「IOC規格、CODEX規格をベースとした我が国におけるオリーブオイルの定義・規格を検討。具体的には、オリーブオイル自体の品質基準について、官能検査、理化学検査などの品質基準を検討。規格への適合を確認できる環境整備の検討などを追求。今年末開催予定のIOCの委員会を通じて、具体的な展開方向を検討していく」としている。
 



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