南米の魚粉市況
   ペルー前期操業7月30日終了
  漁獲 235万トンで84%消化
 需給タイト予想で1500ドルに上昇
 
  専門商社筋は8月2日、南米ペルーのアンチョビー(カタクチ・イワシ)漁2017年前期シーズンが、現地時間の7月30日に終了した事を明らかにした。
 本年4月26日に解禁した前期シーズンの漁獲量は235万トンで、漁獲枠280万トンに対する達成率は84%だった。ペルーが南半球にあることで操業後半の時化等の影響から漁獲枠の完全消化とはいかなかった模様である。
 魚粉の生産量も約52万トン程度に達し、解禁前に発生していた中国向けのショートセール25万トンも完全に消化された。未売在庫も数万トン確保された事から中国、欧州を中心に新たな引き合いも出ている。
 ペルーの前期シーズンが漁獲枠の完全消化とはいかなかった事で、後期シーズンまで需給がタイト化する見 しから魚粉相場は、水産用のスーパープレミアム級(蛋白68%、ヒスタミン500以下)がトン当たりC&F1,500ドルと、前月から同50ドル(3・4%)上昇している。
 一方の魚油相場は下落しており、水産飼料向けでトン当たりFOB1,200ドルで、同100ドル(7・7%)の下落、サプリメント向けのωー3系は同2,000ドル程度で推移している。
 今年の前期シーズンは、IMARPE(ペルー海洋研究所)による試験操業が堅調だった事もあって、漁獲枠も前年同期の180万トンから数 で100万トン(55・6%)の増加枠が出されていた。
 7月以降のペルーの操業については、現地が冬場に入っている事もあって、中部地区のカヤオ港やピスコ港では、法定サイズ(12センチ)以下の養魚比率が40%に達し、度重なるミニバン(48時間の短期禁漁)が行われたとしている。
 この様な冬場の厳しい環境から、漁獲枠280万トンに対して、45万トンの未消化分を残して、ペルーの2017年前期シーズンは終了したもの。
 今後の見通しについては「次回2017年後期シーズンについては、9〜10月に掛けてIMARPEによる試験操業が始まり、アンチョビーの産卵状況や、サイズ、資源 が調査され、問題がなければ昨年並みの200〜250万トンの漁獲枠が設定される見通しである。10月に漁獲枠が決まれば相場はトン当たり1,400〜1,450ドルでのスタートが予想される」(魚粉の買付け責任者)としている。
 因に2016年後期シーズンの漁獲枠は200万トンで、翌2017年1月27日までの漁獲 は195万トンに達し、ほぼ全 を消化している。
 南チリのジャックマカレル終了
 生鮮用中心で養鰻魚粉2300ドル高値

 チリの漁獲状況については、ペルーと環境が同じの北チリについては、アンチョビーが禁漁期入りしている。今シーズンの漁獲 は124万トンで、2016年の同78万4,000トンに比べ、45万6,000トン(58・2%)の大幅増加となっている。チリ産アンチョビー魚粉については、ほとんどが自家消費に回る。
 一方、南チリ産のジャックマカレル(大形の鯵)漁については、今シーズンの30万トン程度の漁獲枠の消化が終わっており、ほとんどが生鮮用に回っている。
 品質的にサイズが劣るものが粕落ちしているが、養鰻用でトン当たり2,300〜2,400ドルの高値で、数百トンが日本に輸入されている。
 



かどや製油㈱