マレーシアのパーム油
   マレー相場週初2700リンギ超えに上昇
  大豆油高などが支援要因で
 今後の需要増加観測も強材料視
     
   マレーシアのパーム油相場が上昇している。先物相場は週初、11月きりで2700リンギ超えに値を上げ、約5カ月ぶりの高値をつけた。7月の生産増、在庫増、低調な輸出需要、インドの輸入関税引き上げ、米大豆の軟化といった弱材料が噴出する中、世界的なオイルバリューの高まりに加え、予想に反してマレーシアの増産ペースが鈍いことが支援要因となっているようだ。今月の輸出量はここまで前月を下回って推移しているが、これから秋に向けて中国、インドなど大手ユーザー国が祭事を迎えることから、パーム油の買いが増加するとの見方も強気の背景となっている。先物相場は目先、「とりあえず、2,800リンギ超えまで上がる」(トレーダー筋)方向が見えだしてきた。加工油脂など国内ユーザーは増産による需給緩和を見込み、安値を待っていたが、ここにきて一転、高値への警戒感が強まっている。
 MPOB(マレーシア・パームオイルボード)が10日発表した7月分のマレーシア・パーム油需給統計によると、原油生産 は182万7,108トンとなり、前月と比べ20・7%の大幅増となった。在庫 は原油在庫が93万6,438トンで同17・3%増、精製パーム油在庫が84万7,705トンで同16・3%増、トータル在庫 は178万4,143トンで同16・8%増となった。輸出 は139万7,846トンで同1・3%増。
 事前予想である生産量170万トン、在庫量163万トンをいずれも上回ったことは圧迫要因となったものの、大豆油の上昇などに支えられ、相場は下げに向かわなかった。
 このほか、今月中旬にかけて弱材料が噴出。外部要因では高温乾燥懸念が後退したシカゴ大豆が9ドル前半まで軟化。さらに、インドが11日から、パーム原油の輸入関税を7・5%から15%、精製パーム油は15%から25%に引き上げたことも弱気な要因とされた。
 ファンダメンタルズでは、8月の輸出低迷も弱材料に。SGSによると、8月1〜20日までのマレーシア・パーム油輸出 は69万2,662トンとなり、前月同期(81万7,961トン)と比べ15・3%減となった。主な国 内訳は、中国が9万7,500トン(前月同期13万6,701トン)、EUが12万2,973トン(同22万1,380トン)、インドが11万5,240トン(同10万4,100トン)、パキスタンがゼロ(同2万3,000トン)、米国が1万8,730トン(同3万1,986トン)など。
 こうした多くの弱材料にもかかわらず、相場は上昇傾向に。大豆油の強さを背景とするオイリバリューの上昇とともに、マレーシアの増産ペースが思ったより鈍いとの見方が支援している。SPPOM(マレーシア半島南部パーム油協議会)によると、8月1〜15日までのマレーシア南部の生産 は前月同期比2・4%減と伸び悩み。8月全体でも生産 は前月並みにとどまるとの見方が出ていることが強材料となっている。また、輸出需要は現状、低迷気味だが、中国、インドとも港湾在庫が減少しているといい、例年、これから秋の祭事に向けて需要が高まることを考えると、「先物相場はしばらく底堅く、目先、2,800リンギ超えがターゲットになってくる」(トレーダー筋)としている。中国の港湾在庫は先週末段階で30万トン台に落ち込んでおり、昨年12月以来の低水準にあるという。
 22日の先物相場は前日比26リンギ高の2,737リンギ。一時、2,771リンギまで上げ、5カ月ぶりの高値をつけた。FOB価格はRBDパーム油で6,65ドル前後で推移している。

 



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