ヤ シ 油
   パーム油・核油高が支援要因に
  ロッテ相場1600ドル後半に再騰
 比コプラ生産7月前年比12%減
     
   ヤシ油相場が高止まりしている。マレーシアのパーム油・パーム核油の上昇が支援要因となっているほか、フィリピンのコプラ生産回復遅れも高値を演出している。ロッテ相場は7月入り後、1,500ドル台で落ち着いたかに見えたが、現状は1,600ドル台後半まで戻している。先月あたりはコプラ回復見込みを背景に先安期待が台頭していたが、「ここにきて期先の安値が消えてきた」(トレーダー筋)という。マレーシアのパーム油も増産ペースが鈍いとの見方が強材料視されており、「パーム油・パーム核油、ヤシ油とも思惑とは違い、相場は底堅い展開が続く」(同)可能性が強まっている。
 エルニーニョからの生産回復見通しを受けて、6月後半から7月にかけて、ロッテ相場は1,500ドル台まで値を下げた。1方で、8月に入ってからは、マレーシアのパーム油・パーム核油の値上がりが相場を支援し、再び1,600ドル台後半まで再騰。「2,000ドル近辺まで急騰していた時に見られたノンデリの発生やオファーしても値段が出てこない、ソールドアウトといった状況はなくなっている」(同)とは言うが、マレーシア・パーム油と同様にフィリピンのコプラ生産の回復が予想よりも遅いとの見方も下支えする格好となっている。確かに、生産統計によると、7月のコプラ生産 は前年同月を12%、過去5年平均数値を23%下回っている。
 ヤシ油相場に影響を及ぼすマレーシアのパーム油・パーム核油の需給は、当初見通しよりも生産回復の足取りが重いとの見方が急速に台頭し、一転して堅調な動きに。パーム油先物は6月後半の直近安値から15%ほど上昇している。マレーシアの8月生産量については一部で、前月を下回ると指摘する向きもあり、「増産期に入っている8月に前月の生産 を下回るのは極めて珍しい」(同)現象となる。実際に減産となれば、パーム油・パーム核油相場は一段高も予想され、「ヤシ油相場もこのまま高止まりする公算が高い」(同)という。
 一カ月前までは、コプラ生産回復を見込んで期先の安値が目立っていたが、ここにきて「先安期待は姿を消しつつある」(同)としている。
 フィリピンのコプラ生産量は1月が31万1,892トンで前年同月(15万4,627トン)と比べ102%増、2月が20万74,66トンで同(17万6,227トン)比18%増、3月が22万6,405トンで同(12万7,666トン)比77%増、4月が17万6,519トンで同(13万5,887トン)比30%増、5月が17万2,838トンで同(12万8,053トン)比35%増、6月が15万1,274トンで同(17万8,824トン)比15%減、7月が18万5,927トン(同21万1,283トン)比12%減。1〜7月累計では143万2,320トンとなり、前年同期(111万2,567トン)と比べ29%増となった。過去5年平均(139万6,327トン)との比較でも3%増。
 一方、ヤシ油の輸出 は1月が14万2,042トンで前年同月(4万9,678トン)と比べ186%増、2月が7万2,442トンで同(6万5,105トン)比11%増、3月が8万4,355トンで同(3万3,728トン)比150%増、4月が5万7,530トンで同(4万374トン)比42%増、5月が5万1,700トンで同(3万3,701トン)比53%増、6月が3万9,250トンで同(6万4,100トン)比39%減、7月が6万2,150トン(同7万9,867トン)比22%減。1〜7月累計では50万9,469トンとなり、前年同期(36万6,553トン)と比べ39%増で推移している。過去5年平均(50万1,382トン)との比較でも2%増。
 



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