カナダ菜種
   新穀生産1820万トン事前予想下回る  
  降雨で作柄改善、上方修正も
 需給タイト継続、相場高止まり
   
  17年産カナダ菜種の生産量は1,820万トンの見通し。前年と比べ7・1%減となった。現地8月31日、カナダ統計局が発表した。事前予想の平均を下回る水準にとどまったのは、農家への調査が乾燥懸念強まっていた時期にあたっていたため。「アルバータ、サスカチュワン両州の南部で最も乾燥が心配されていた時だったことから、農家も低めの単収を伝えた」(トレーダー筋)ものとみられる。8月に入って、まとまった降雨があり、作柄は改善した可能性が指摘されており、今後、1,900万トン台まで上方修正されるとの見方が強い。一方で、国内搾油、輸出とも需要は今年度も堅調な見通しで、需給は依然としてひっ迫感が強い。ハーベストプレッシャーで一時的に下げ局 も予想されるが、ウィニペグ先物相場は引き続き、高止まりすると見ていたほうがいい。
 サプライヤーやシッパーの事前予想は1,700万~1,990万トン。中心値は1,800万トン半ばだった。今クロップはサスカチュワン州、アルバータ州の南部で6~7月にかけて乾燥天候に。農家への聞き取り調査が「まとまった雨が降った8月の前に行われたこともあって、両州の農家は先行きを最も懸念していたタイミングだった。このため、調査に対して低めの単収を伝えたことが、事前予想の平均を下回る生産 となった要因」(同)とされる。
 カナダ統計局による州別の生産見通しはマニトバ州が277万8,000トンで前年比6・5%増も、サスカチュワン州が921万7,000トンで同13・7%減、アルバータ州も606万トンで同1・6%減。単収はマニトバ州が38・9(前年実績39・0)、サスカチュワン州は32・3(同42・4)と大きく低下し、アルバータ州も38・7(46・4)に低下。全カナダでは35・2ブッシェルを見込み、前年の43・1ブッシェルを下回った。
 一方で、8月に入ってサスカチュワン、アルバータ両州の乾燥エリアでは降雨があり、作柄は改善されたとの見方。また、北部はもともとクール&ウエットと、菜種にとっては良好な天候で推移していたことから、高単収も期待されている。「8月の降雨がどこまで改善につながったのか不透明なところもあるが、最終的な生産量は1,900万~2,000万トンの水準まで上方修正される可能性が高い」(同)と指摘されている。先週末現在、収穫は南部で30%程度、全体で2割ほどの進捗。天候は良好で、今のところ降霜の心配もないという。
 仮に2,000万トン近くまで生産が伸びても、需給のひっ迫感は変わらない。今年度も需要は堅調に推移する見 し。国内搾油、輸出を前期並みとしても、総需要は2,000万トン前後で、タイトな需給が解消されることは想定できない。
 需給のカギを握るのは、やはり中国の動向。ここまでの買付けは比較的静かだが、今クロップに関しても最低400万トンは買い付けるとされ、1部筋では「中国の国内生産が600万トンを下回っているのではないかと見られる中、国内の搾油マージン次第ではあるが、500万トンまで増加する可能性がないとはいえない」(同)としている。
 ウィニペグ先物相場は、先週末で11月きりは500カナダドルを割り込んだ。今後、ハーベストプレッシャーで、もう1段の下げ局 も予想されるが、タイトな需給を背景に「大きな下げ相場には至らない」(同)というのが大勢。下げのタイミングで中国が買いに入る場面も想定され、先物相場は今後も高止まりする公算が高い。
 



  17年輸入通関