パーム油
   マレー相場先週も2700リンギ台高値圏
   大豆油高、生産回復遅れ受け
 今日発表の8月需給統計に注目
 
   
   マレーシアのパーム油相場は先週も堅調な動き。当初予想よりも生産の回復が遅いとの見方が下支えしているほか、外部要因では大豆油相場高が強気な材料となっている。目先の焦点は、今日発表予定の8月需給統計。生産と在庫がどこまで増加しているのか、注目されるところ。事前予想では在庫は190万~200万トンまで積み上がるというが、一方で、生産回復の足取りは依然として鈍いとの見方も出ている。大豆油高が続く中、「年末に向けて200万トンを超える水準まで在庫が増えていかないと、需給緩和感は生まれず、相場は下げ渋る」(トレーダー筋)ものとみられる。現地7日の先物相場は、EUのBDFに対する反ダンピング課税への楽観論が広がったこともあり、大幅高に。11月きりは前日比38リンギ高の2782リンギで引けた。FOB価格もRBDパーム油で11~12月積み690ドルまで値を上げている。
 エルニーニョからの生産回復を見込んで、パーム油相場は6月後半にかけて下落。現地6月13日には1時2425リンギまで下げ、約10カ月ぶりの安値をつけた。しかしながら、7~8月にかけては、思いの外、生産が回復してこないとの見方が台頭。7月の生産 については183万トン弱と前月から2割増となったものの、8月に関しては増産期にもかかわらず、7月実績を下回っている可能性も指摘されている。
 大豆油高が支援要因となる中、先物相場は8月21日に2700リンギ超えと、3月後半以来の高値に上昇。その後も高止まりし、現状も2700リンギ台で推移する中、目先の焦点となるのは今日発表予定の8月のマレーシア・パーム油需給統計。生産がどの程度まで増えるのか、そして在庫の積み上がり具合が今後の相場の方向感を左右する材料となる見通し。
 事前予想(平均値)では生産 180万トン(7月182・7万トン)、輸出 142万トン(同139・8万トン)、在庫 190万トン(同178・4万トン)ーー。生産 は前月を1・5%下回るとの予想。在庫は6・5%増を見込むが、200万トンには届かない予想。1部で200万トンまで増えるとの見方も出ているが、需給緩和を意識させるには、まだ不十分な水準と言える。
 このほか、これから中国やインドなどユーザー国の祭事を控えており、輸出需要がどこまで伸長するかもポイント。インドの輸入関税引き上げなどがどう影響するのかも含めて、9~10月の輸出動向が注目されるところだ。
 いずれにしても、増産期である11月までに在庫が200万トン超えまで積み上がらないと、相場はこのまま高止まりする可能性が高い。加工油脂など国内ユーザーにおいても、高値への警戒感が強まっている。
 なお、8月の輸出需要は月後半に持ち直し、前月並みに。SGSによると、8月のマレーシア・パーム油輸出 は125万9,240トンとなり、前月(126万143トン)と比べ0・1%減となった。主な国 内訳は、中国が18万4,750トン(前月19万1,234トン)、EUが24万8,008トン(同35万2,370トン)、インドが18万9,40トン(同16万2,100トン)、パキスタンが1万8500(同4万3,000トン)、米国が4万9,250トン(同7万7,241トン)など。
 



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